フルブライト、聞いた事がありますか?
これは、日米教育委員会が運営しているもので、住んでいる場所、人種など関係なく、応募者個人の資質による人選を行っている一般公募の奨学金制度です。
なんとこの奨学金、選ばれたら1年間の学費、生活費、航空機代など留学にかかるすべての費用を配給してくれます。
もちろん返済義務もありません。
選ばれるのは毎年数十名ですが、アメリカ留学を夢見ているなら、ぜひ応募してほしいです。
このページでは、フルブライトについて分かりやすく紹介していきます。
- フルブライトとは?
- 奨学金対象になるプログラムについて
- 語学アシスタントプログラム
詳しくはサイトを確認してみましょう!
http://www.fulbright.jp/index.html
1、フルブライトとは?
フルブライト奨学金は、日米教育委員会が運営していますが、そもそもは米国議員だった故 J. ウィリアム・フルブライト米国上院議員の信念でもある、『世界平和を達成するためには人と人との交流が最も有効である。』というきもちから実現した奨学金です。
フルブライト奨学金の歴史は長く、1945年から米国と諸外国を結ぶ人物交流事業です。
日本で始まったのは1949年、もともとガリオアプログラムという名前で、1,000名もの日本人がアメリカに行きました。
それから1,952年からフルブライト・プログラムに名前を変えて今も続いています。
これまで13万人のアメリカ人をはじめ、日本を含む160か国以上、23万もの人々がこのプログラムに参加し、あらゆる分野の研究やリーダー育成に大きな役割を果たしています。
2015年度は日本から42人が参加しました。
日本人留学生は、自分たちの研究を進めると同時に、アメリカの歴史や文化を学ぶコースも受講し学ぶ事ができます。
帰国後は職業分野、または私的な活動を通して直接的、間接的に日米関係の向上に貢献していきます。
この奨学金で配給されるのは、往復渡航旅費、往復荷物手当、滞在費、住居手当、家族手当、図書費、着後雑費、授業料、海外保険料また、研究費も支給されます。
フルブライトはほぼ留学にかかる費用すべてを配給してくれるので、他の奨学金などとの併用はできません。
奨学金が出してもらえる分野は5つあり、米国の研究、環太平洋地域の政治・経済関係、現代社会の諸問題、グローバル社会の課題、そして教育です。
現在アメリカに滞在している人、留学経験のある人、前年とアメリカに90日間以上滞在していた人は、応募できません。
またフルブライト奨学金を受け、1年間の留学が終わると、日本に帰国する義務があり、そのままアメリカで留学を続けたり、就職したりする事はできません。
研修後2年間は自国滞在義務があり、2年間はアメリカに行く事ができませんので、1年以上の留学や留学のあとに企業に就職、大学院への進学を考えている人は、応募しないほうがいいでしょう。
2、奨学金対象になるプログラムについて
応募するには、まず以下の要件を満たしていないといけません。
この要件以外にも、プログラムによって資格が必要な場合もあります。
・日本国籍である。
・日本に住んでいる。
・アメリカで支障なく勉強できる英語力があり、コミュニケーション能力もある。
・アメリカで研究するテーマのみの専門知識ではなく、広い視野と関心がある。
・健康な人。
これにプラスして、書くプログラムに必要な応募資格があります。
①大学院留学プログラム
フルブライト交流事業の目的を十分理解し、人格面および学業面で優れた若者に米国大学院での研究の機会を与えるプログラムです。
米国の大学院博士課程・修士課程に正規の学生として在籍し、学位取得のための科目履修を通して研究を行うのが目的になります。
採用予定:20名
留学開始時期:2017年秋学期
給付期間と内容:1年目は、学費、生活費などすべて支給。
2年目は学業成績、財政援助の必要性で決まります。
※専門職学位『経営学修士(MBA)、行政学修士(MPA)、公共政策学修士(MPP)、法学修士(LLM)、公衆衛生学修士(MPH)』など、米国の専門職系大学院(プロフェッショナルスクール)で研究する場合は、2年目からの支援はありません。
対象者:
将来日本の大学などの研究期間、または教職、研究職を希望する大学院生。
博士号を持っていない日本の若手大学教員、研究者。
前年度までに学士号を取得している事。
TOEFLは80点(iBT)以上、IELTSは6.0以上を取得すること。
社会人とし培った知識、経験を大学院レベルの勉強に生かす事ができ、将来その経験を日本社会に還元する意思がある優秀な人。
※特に若手からの応募、またはアメリカでの経験が少ない人から優先していきます。
2017年度の締め切りは2016年7月31日です。
②大学院博士論文研究プログラム
近年日本の大学で、人文社会科学分野で博士号を目指す人が多いので、日本の大学に博士論文を提出することを目的し、優れた若手研究者を対象に米国高等教育機関や研究所などで研究指導を受ける事を目的にしています。
または米国での現地調査などの機会を提供し、大学院レベルのゼミを聴講することはできるが、単位取得のための科目履修はではありません。
採用予定:20名
留学開始時期:2017年秋学期、2018年春学期
給付期間:6ヶ月~10ヶ月
対象者:日本の大学院で、2017年4月1日の時点で博士課程に1年以上在籍している。
日本の大学院で2017年3月31日までに博士課程標準就業年限以上在籍していて、所定の単位を修得してから退学している人。
TOEFLは80点(iBT)以上、IELTSは6.0以上を取得すること。
③研究員プログラム
委員会の定める学術分野や研究領域で、各自の専門知識を発展し、深める為にアメリカの高騰教育機関や研究所でアメリカ人教授や研究者と共に研究を行う。
学位取得を目的とすることはできませんが、大学院レベルのゼミを聴講する事はできます。
採用予定:10名
留学開始時期:2017年9月1日、2018年4月1日。
給付期間:3ヶ月~9ヶ月
対象者:日本の四年制大学、大学院、大学共同利用研究機関に勤務する教員、研究者。
日本にある政府機関、非営利研究機関で 公衆衛生、老人問題、環境政策などに携わっている常勤の専門職、研究職の人で博士号、専門分野において大学の研究者と同じレベルであること。
アメリカで支障なく研究ができる英語力があること。
④ジャーナリストプログラム
委員会の定める学術分野で、研究領域の専門知識を深める為に、アメリカの高騰教育機関や研究所で学位取得を目的にしない研究をする。
帰国後には、アメリカでの経験に関した記事を新聞などに寄稿するように頼まれます。
採用予定:数名
留学開始時期:2017年9月1日、2018年4月1日
給付期間:3ヶ月~9ヶ月
対象者:
日本の一般報道機関に5年以上勤務しているジャーナリスト、または定期的に寄稿執筆、出演している人。
アメリカで支障なく研究できるだけの、英語力がある人。
2017年度の応募は2016年3月から始まっているので、今からの申し込みはできません。
2018年度に応募しましょう。
この場合、3月に応募内容の発表があるので、それを確認し、4月からオンラインで登録し、5月~6月に予備審査があります。
審査にとおれば、7月31日までに書類を提出し、秋からは書類審査、面接があり12月上旬に結果が送られてきます。
3、語学アシスタントプログラム
フルブライト奨学金のプログラムの中で、今からでもまだ締め切りに間に合うプログラムもあります。
それが、語学アシスタントプログラムです。
アメリカの大学で日本語を教えながら、英語教授のスキルを高め、自身の英語力向上、またアメリカの文化や習慣についても知識も日かめることができます。
採用予定:12名
留学開始期間:2017年8月~2018年5月
応募締め切り:2016年8月31日
アメリカの大学で日本語を教えながら、各学期にアメリカ研究や教授法についての授業を2つ受講することができます。
日本語を教えるだけでなく、カルチャーイベントや日本語クラブなどを企画し運営します。
授業料や生活費も支給されますが、給料ももらえるのが他のプログラムとの大きな違いになります。
給付金とし月額$400ほど支給されます。
対象者:
日本国籍を持ち、日本に住んでいる人。
学士号取得者または見込み者で英語教員免許保持者、または将来英語教育に携わる意思がある人。
TOEFL(iBT)79-80以上、またはIELTS (Academic Module)6.0以上のスコアレポートを提出が必要です。
指定期間内に受験したものでも、ITP TOEFL(Institutional Testing Program) および IELTS(General Training Module) のスコアは認められていません。
このプログラムのみオンライン登録の締め切りが8月末なので、間に合う方は応募してみましょう。
まとめ
このフルブライト奨学金は、若者歓迎とは書いていますが、特に決まった年齢制限はありません。
これは、ひとりでも多くの人に参加してほしいという気持ちからです。
自分には無理かもしれない、と諦める前にまずオンライン登録してみましょう。
無理かどうかは、応募してみないとわかりませんよ。
カナダ留学には、このフルブライト奨学金は使えません。
カナダに留学を考えている場合は他の奨学金を探しましょう。