皆さんは観光ビザというものをご存知ですか?
日本人にはパスポートを持っているだけで入国できる国があるのと、観光ビザを申請しないと入れない国があります。
カナダに入国する際には、観光ビザの申請が必要ありませんのでパスポートだけで入国できる国の1つです。
そもそもビザというのは、『入国許可』の事で、カナダの場合、一部の国の人はビザ(許可)がなくても入国するのを許されています。
ですので、カナダの『観光ビザ』とは実際にはなく、学生ビザやワーキングホリデービザ、ビジネスビザで入国した人ではなく、旅行目的(ビジタービザ)でカナダに入って来た人。ということになります。
このページではそんなカナダの観光ビザについて詳しく書いていきます。
- 観光ビザの期限はどうやって決まるのか
- 観光ビザでできる事
- 観光ビザで出来ない事
- 他のビザへの切り替え
観光ビザをうまく使えば、長期滞在も夢ではありません。
知らないと絶対損しますよ!
1、観光ビザの期限はどうやって決まるのか。
カナダに日本人が入国した際、この滞在期間はどうやって決まるかご存知ですか?
まず、観光ビザで入国する際には往復の航空券が必要です。
片道切符では入国できません。
ちなみにカナダには観光ビザで6ヶ月まで滞在する事ができるので、帰りの日のチケットがカナダ入国日の6ヶ月後なら、6ヶ月間の滞在許可(観光ビザ)がもらえます。
しかし、理由もなしに6ヶ月間の許可はもらえません。
いくら観光ビザの申請が必要ないからといっても、そんなに簡単に入国できる国ではありません。
たとえば、6ヶ月先の帰りの航空券を持っていて、あなたが持っているお金が10万円だとします。
10万円で6ヶ月もカナダで生活は出来ないので、審査官からはあなたはカナダで不法で働く気だと思われ、入国拒否、または滞在期間が短くなったりする事もあります。
数週間の旅行などではあまり詳しく聞かれませんが、帰りの飛行機までの期間が長い場合は、審査官から色々質問はされます。
6ヶ月の滞在許可をもらうには、しっかりとした理由も必要になります。
また持っている金額が少ない場合、なぜその少ない金額でカナダで生活できるのか説明しないといけません。
友人の家に泊まるから、日本に収入源があるから、自転車とテントで旅をするから。
英語でハッキリ答えられるように、英語が苦手な人は事前に練習しておくと、問題なく審査が終わるでしょう。
また飛行場で6ヶ月の入国許可をもらっていても、アメリカなどに旅行に行ってカナダに帰って来た時の入国審査で引っかかる事もあります。
陸路の方が厳しい事もありませので、観光ビザで滞在中のアメリカ旅行にはビザが短くなるリスクがある事も覚えていてください。
※6ヶ月の観光ビザを問題なく取る為のポイント
①嘘は絶対についてはいけない。
話の辻褄が合わない場合、余計怪しまれます。
②資金証明などを英語で用意しておく。
日本の銀行の残高を英語に訳したものを持っておきましょう。
③聞かれてない事を答えないようにしましょう。
学校に行く場合は、『観光と短期留学の為』と答えましょう。
渡航目的が学校だけだと、就学許可書が必要になります。
必ず観光がメインな事を伝えましょう。
④滞在先を決めていく。
滞在先が決まってないと怪しまれます。
カナダに住んでいる友人の家などを、拠点の住所にするのがオススメです。
⑤結婚などの手続きなどでカナダに入国する場合は、これから永住権の手続きをする事を伝えてはいけません。
⑥長期滞在の場合、海外保険に入っておく必要があります。
審査官の中には、保険に入るまでビザを出してくれないような人もいるので、保険には入っておきましょう。
2、観光ビザでできる事。
観光ビザで短期留学をする事ができるのを知っていましたか?
実は語学の勉強が目的であれば、6ヶ月以内なら就学許可がなくても学校に通う事を日本人は許可されています。
先ほども言いましたがこの場合、『観光がメインで語学の勉強もする。』というのがポイントなので入国時には、その事をちゃんと伝えてください。
この場合、働くことはできないので6ヶ月分の生活費が必要になります。
基本的には働くこと、ボランティア活動は観光ビザでは許可されていませんが、非営の団体には参加することができます。
そして、この観光ビザ。
学生ビザやワーキングホリデービザに切り替える事もできます。
うまく利用すれば、長期滞在もできるのです!
ワーキングホリデーや留学を考えていて、少しでも長くいたいと考えている人には、先に観光ビザで入国し、語学学校に数ヶ月通い、ワーキングホリデーに切り替えてすぐ働けば、お金もそんなに必要ではありません。
ちなみに、ワーキングホリデー後に観光ビザに切り替える事はできますが、語学学校に行く事は許可されていません。
ワーキングホリデー後の観光ビザへの切り替えは、あくまでも旅行です。
勉強がしたいなら、学生ビザの申請が必要になります。
3、観光ビザで出来ない事。
カナダで働くには就労許可書(WORK PERMIT)が必要で、観光の場合働く許可はもらえません。
ボランティアなども禁止されていて、ファームステイも基本的に禁止です。
しかし、体験型の宿泊費を払ってのファームステイには参加する事ができます。
また、カナダから国外(アメリカなど)に1度出て、カナダに帰って来たら自動的にまた6ヶ月の観光ビザがもらえると思っている方も多いのですが、それは不可能です。
自動にビザの日数が伸びる事はないので覚えておきましょう。
基本的に1年間のうち6ヶ月間の滞在を許可されています。
インターネットを見ていると、『アメリカからカナダ入国時にビザの延長ができた。』と書いてある事もありますが、本当にラッキーな事です。
滅多にありませんので、信用しないようにしましょう。
観光ビザには就学許可はありません。
大学や専門学校などで勉強する事はできません
行けるのは語学学校のみです。
インターシップ(職務体験)も禁止されています。
またカナダ国内からの学生ビザ、ワーキングホリデービザへの切り替えはできません。
一度アメリカに出てからアメリカにあるカナダ大使館で申請をしないといけません。
4、他のビザへの切り替え。
カナダに滞在中にビザの変更ができます。
ここでは3通りのビザの変更について書いていきます。
①観光ビザからワーキングホリデービザへの切り替え。
②ワーキングホリデービザ、学生ビザから観光ビザへの切り替え。
③観光ビザから学生ビザ切り替え。
カナダ国内からの申請にはリスクがあります。
必ず申請が通る訳ではありませんので、申請する場合は時間とお金に余裕を持って行いましょう。
①観光ビザからワーキングホリデービザへの切り替え。
ワーキングホリデービザの申請方法は日本からするのと同じ方法ですので、いつ招待状が届くのかは、この場合もわかりません。
カナダに入国し、ワーキングホリデービザの申請をスタートさせても、ワーキングホリデー許可書が6ヶ月以内に届く保証がない事だけは覚えていてください。
また日本で申請を先にし、観光ビザで入国する事もできません。
審査官にはあなたがワーキングホリデーを申請している事がバレてしまっているので、観光ビザが発行されない可能性もあります。
また観光ビザが6ヶ月貰えるかも入国するまでわからないので、少し無計画な物になってしまいます。
ワーキングホリデービザはカナダ入国時に入国審査官から貰える物ですので、カナダから1度出なければなりません。
日本に帰るのもいいですが、隣のアメリカに行くだけでも大丈夫です。
ワーキングホリデー許可書と必要書類を審査官に見せれば許可がおります。
2016年からは資金証明は必要なくなりましたがこの場合は特殊なので、最低$2500以上の資金証明が必要になると思います。
学校に行く場合はもしかしたらそれ以上の資金証明が必要かもしれません。
審査官次第で入国条件は変わってきます。
うまくいけば、観光ビザの間に語学学校に通い、ワーキングホリデービザが取れ次第働き出す事ができますが、うまくいかない事もあるので注意してください。
観光ビザで入国した場合、往復の航空券で入国するので帰りの分の航空券は破棄する事になります。
トラブルになる可能性が高いのでお勧めはしません。
②ワーキングホリデービザ、学生ビザから観光ビザへの切り替え。
リスクが少ないのはこちらのほうになります。
ワーキングホリデー、学生ビザ、終了後に観光目的でなら6ヶ月以内の滞在許可が貰える事ができます。
しかし働く事ができないので、月$1000×6ヶ月で$6000の資金証明が必要になります。
ビザの申請は遅くてもビザが切れる30日前には始めてください。
あまりギリギリだと却下される事もあるので2ヶ月前には動きましょう。
観光ビザへの切り替えは郵送かオンラインでの申請になります。
オンライン申請の方が早く申請が通ります。
必要書類
・IMM5708(ビジタービザ延長申請書)
・パスポート(期限が有効なパスポート)
・クレジットカード(申請料の支払い)
・デジタル顔写真
ワーキングホリデー、学生ビザ申請と同様、『MYCIC』からの申請となります。
同じアカウントで申請できます。
③観光ビザから学生ビザ切り替え。
観光ビザから学生ビザに切り替えるには国外にあるカナダ大使館に郵送にて申請を行います。
必要書類
・学生ビザ延長申請書(カナダ移民局のウェブでダウンロード)
・パスポートのコピー、入国時のスタンプ
・顔写真
・資金証明(1年滞在で$10000が目安です。)
・学校の入学許可書
・学校の授業料納入書
・クレジットカード(支払い)
申請には1~2ヶ月かかります。
学校を決めてからの申請になるので、学校探しをカナダについたら始めましょう。
アメリカのカナダ移民局へ郵送をしますが、申込先はカナダ国内の居住地区によって違うので申請前に確認しましょう。
学生ビザの結果がEメールで送られてきたら、一度カナダを出て、カナダ国境で学生ビザ許可書と必要書類を掲示して、学生ビザの発給を受けましょう。
まとめ
カナダ入国も最近ではテロなどの関係で少しずつ厳しくなっていっています。
観光ビザは申請をしないでいいので楽ですが、メリットがあればデメリットもあります。
申請してない分、いつでも却下されてしまう可能性のあるものです。
ワーキングホリデーや学生ビザの申請をしたらむやみに国外に出ないようにしましょう。
観光ビザ6ヶ月というのも最長であって、誰でも簡単に貰えるのではないので、覚えておきましょう。
ビザの申請方法やルールはよく変わるので申請前に一度確認しましょう。