日本の人口減少が止まらない今日この頃ですが、このまま日本の人口は減少の一途を辿るのでしょうか?

ある統計によると、日本の人口は2050年で8000万人まで激減するとの見方もあり、それだけ少子高齢化が深刻な問題であることを実感せざるをえません。

この人口減少を止める秘策はないのか今年も幾人かの政治家で話し合われていますが、どうやら日本を移民国家にする議論が活発化しているようです。

その背景には少子高齢化に悩む世界各国の取り組みがありました。

実は、近年G7のほとんどの国で少子高齢化が問題となり、移民国家(政策)に踏み切る現象が起こっています。

例えば、移民国家で有名なフランスは、フランス語圏から移民を多数受け入れていますし、ドイツも積極的にトルコから多くの移民を受け入れています。

そして、世界最大の移民受け入れ大国と言っても過言ではないくらいに移民政策を国家の柱として推し進めているのが、カナダです。

カナダ最大の都市トロントでは、人口の半分が移民との統計もあります。

実際に英語のアクセントが強い人が多いです。

では、カナダ政府はいったいどのような人材を移民として受け入れているのでしょうか?

単純にカナダへ行って、移民として受け入れてほしいと申請しても却下されます。

移民に選ばれるためには何かしらの理由やスキルがないと難しいのです。

そこで、今回はどのような移民の仕方があるのか調べてみることにしました。

カナダに移民してみたいと思われる方は必見です!!

エクスプレスエントリー

新幹線

カナダへの移民のプログラムは数多くありますが、「技能系移民」を希望する場合はこのプログラムです。

実際に何を「技能系移民」と定義するかと言うと、“A skilled worker is any worker who has special skill, training, knowledge, and (usually acquired) ability in their work.”とあります。

つまり、その仕事をするにあたって専門的な知識が必要な職種という事になります。

例えば、美容師、シェフ、会計士や留学エージェントのコンサルタントがこれにあたります。

エクスプレスエントリーは大きく3種類のカテゴリーに分かれています。

(1)フェデラルスキルドワーカー

(2)フェデラルスキルドワーカートレード

(3)カナディアンエクスピエリアンスクラスです。

大雑把に分けると(1)はホワイトカラーとブルーカラーの両方の職種があり日本での経験も考慮されます、

(2)はブルーカラーの職種が中心で、例えば農業従事者や石油技能士などの仕事です、

(3)はどの職種であってもカナダ国内での仕事の経験が必須となります。

また、(1)は1年の経験で永住権を申請できるのに対し(2)は5年間の間に2年間の経験が求められます。

また、(1)と(2)は日本での経験もカウントされますが(3)はされません。

特徴として

・エクスプレスエントリーというだけあって申請から永住権が受理されるまでの期間が約6か月間と格段に速い

・技能系移民での移民申請とあって移民後も仕事が見つかる可能性が高い

・日本での経験もカウントされる(ただし(3)は除く)

・先日のカナダの新聞紙によると、カナダ政府はこのエクスプレスエントリープログラムの優先順位を高めると発表している(つまり、プログラムの変更や除去が将来ない可能性が高い、逆に投資移民プログラムなどは近いうちに大きな変更があると言われています)

ファミリースポンサーシップ

花嫁の手

これからカナダに来られる方にはあまり馴染みがないと思いますが、もしかするとあなたもこのプログラムを使って移民するかもしれません。

というのも、もしカナダに滞在している最中にカナダ人の恋人に出会い、結婚した場合はこのプログラムを使う可能性が高いからです。(必ずしも結婚する必要はありません。同棲でも申請する権利が得られる場合もあります。)

実際に私の知り合いで一番多く使われているプログラムです。

特徴として

・特定のスキルが必要ない

・英語のテストなどをパスする必要がない

・カナダにいなくても申請できる

結婚相手に犯罪歴があったり、自己破産しているなどの問題点がなければまず落ちることはありません。

他のプログラムと比べると難易度は格段に下がります。

所要時間も2年程度と多数のプログラムと比べれば早いほうです。

しかしながら、それ故に悪用されることが一番多いプログラムとも言われています。

カナダ移民局のホームページにはこのプログラムでの詐欺事件を防止しようとするがあまり、本当の結婚ですら拒否してしまう場合があるとのことですので、見た目以上に簡単ではないのかもしれません。

このプログラムのメリットとしては、自分の親族を移民としてカナダに呼び寄せることができること、さらに養子などの子供も移民させることができることが挙げられます。

イミグラントインベスター

投資家

このプログラムは名前からわかる通り、海外にいる実業家または投資家に向けたプログラムです。

個人のネット資産が日本円で約8.5億円持っていること(2016年5月時点で)が一つの条件になっています。

お金持ち専用のプログラムだという事がわかりますね。

特徴として

・特にスキルは必要なく、お金があればOK

お金持ちは永住権すら買えてしまうのか?!と思ってしまいますが、そのうちの2億円はカナダのリスク資産に投資することが義務づけられるなど、リスクは伴います。

その他の条件としては、ある程度の学歴があることと、英語のテストを受けて多少のスコアを取る必要があります。

多額のお金を預けるのに思ったほどは優遇されている感じはしないですよね。

そして最大のデメリットは申請してから受理までに約8年程度の時間がかかることだと思います。

プロビンシャルノミニープログラム

みんなの意見

このクラスは、先に述べたエクスプラスエントリーと少し似ています。

カナダでは国が管理する移民クラスのフェデラルスキルドワーカークラスと、州が管理するプログラムに分かれています。

つまり、国が管理するプログラムには不適格だったが、州のプログラムでは適格で移民ができた、ということはよくあることなのです。

特徴として

・国が管理するプログラムより基準が甘い場合がある

・国が管理するクラスと比べて手数料が少ない事がある(州による)

・国が管理するクラスではジョブレベルが低すぎる仕事でも州によっては移民できる

・国が管理するスキル系の移民プログラムより多少待ち時間が早い。

ところで何故、州と国によってプログラムが分かれているのでしょうか?

カナダの土地は広大であるが故に州によって盛んな産業、求められる職種が異なるのです。

具体的な例を挙げると、オンタリオ州ではサービス業や製造業などの仕事の人手が必要なのに対し、アルバート州ではオイルの掘削などのエンジニア系の仕事が常に必要とされています。

そこで、各々の州で特に盛んな産業に合わせて特別に移民プログラムを作り、優秀な人たちを集めてくださいという仕組みができたようです。

ここで耳寄り情報、必見です!

移民希望者の星(?)マニトバ移民についても少しお話します。

これは、数ある州の移民プログラムで一番簡単と言われるプログラムで、最大の特徴はワーキングホリデ―ビザで移民が可能ということです。(計画的な就労が必要です。)

特にみなさんが45歳以下で、学歴が短大以上あり、かつ職歴が4年以上(日本での学歴と職歴)あると可能性はぐっと近くなります。

ケアギバー

車いすのシニアとヘルパー

カナダの少子高齢化問題を解決するのに必要な働きを担う介護士や保育士が、今現在不足している状況が続いています。

また将来に向かっては、さらに人手が足りなくなるとの見方が強いため、カナダ政府はこの手の仕事ができる移民希望者に特権を与えています。

給料が平均に比べて2-3割も安いと言われる日本とは正反対ですね。

特徴として

・カナダでの仕事の獲得が容易

・移民申請後のビザの発行が他のプログラムに比べると容易

・住み込みケアギバーなどの職種は家賃が無料か格安になる事が多い

・カナダ全土で需要がある

このようにメリットも多いプログラムですが、まず移民を申請するためには、実際にカナダに来て働くことが必須条件となります。

また小さい子供やお年寄りに携わる仕事ですのでクリミナルチェックや精神鑑定などはMUSTになっています。

難点としては、多少の英語力が必要なこと、待ち時間が約4年と長いことが挙げられます。

スタートアップビザ

スタートアップ

これは、カナダに移民して事業を始めたいと考えている人たちのためのビザです。

最大で事業投資グループ五人まで同時に移民申請ができるようですが、お金もある程度必要みたいです。

ここでは文字数の制限がありますので割愛させて頂きますが、気になる方は一度調べてみてください。

セルフエンプロイド

競走

これは単純に直訳すると自営業者のための移民ビザと言うことができますが、カナダ移民局のホームページを確認するとどうやら違うことに気が付きます。

というのも、このプログラムはカナダで活躍したい芸術家やアスリートの人々のためのビザだからです。

なので、このプログラムは才能系の移民ビザとでも言い換えたほうがイメージしやすいかもしれません。

ただし、そのレベルはワールドクラスでなくてはならないとの条件がありますので芸術家にせよアスリートにせよ選ばれるには簡単ではないと言えるでしょう。

またカナダに農地を買って農業することで移民できる権利を得ることも出来るようです。

これらはすべてセルフエンプロイドプログラムに含まれます。

博士号学生プログラム

脳の断面図

このプログラムはあまりよく知られていませんが、俗に頭脳系の移民ビザと言われています。

もちろん博士課程のプログラムを政府が決めている特定の大学で修了させる必要がありますが、条件は他のプログラムに比べて格段に甘いです。

日本でも人口1億2千万人に対して1万人位しかいないと言われる博士号保持者、カナダ政府にしてみれば優秀な頭脳を持つ人材の流失は避けたいという想いから、このようなプログラムをつくったと考えられています。

ケベックセレクテッドスキルドワーカー

紅葉の高原

フェデラルスキルドワーカーのケベック版です。

ケベックだけ公用語がフランス語で少し環境が異なるため、少し調べてみました。

こちらのスキルドワーカープログラムの方が、他のカナダの地域で申請するプログラムのエクスプレスエントリーよりも簡単であることがわかりました。

その理由は、同じカナダでもケベックとその他のカナダの地域などでは使っている法律が異なるから、のようです。

そして、プログラムもそれ専用の物があるようです。

すでにフランス語が少し喋れる、理解できるという方にはお勧めですので、興味がありましたら調べてみてください。

レフジープログラム

難民

世界各国にはたくさんの国があります。

そしていくつかの国では内戦や戦争で多くの国民が、ある日突然難民になってしまいます。

これは、そんな人々を助けるための大切なプログラムです。

実際に私が大学に行っていた時に、このプログラムでカナダに来た学生に会った事があります。

本当に人道的なプログラムですね。

まとめ

色々な移民プログラムをお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

カナダには本当に色々な移民方法があって驚かれたと思います。

あなたがもし、カナダで第二の人生を送ってみたいと考えているのであれば、まずは移民コンサルタントに相談してみることをお勧めします。

きっと納得のいく回答が得られるでしょう。