ワーホリに行ったはいいが、1年なんてあっという間でこれといって伸びたものがない、このまま帰っていいんだろうか?
誰もが一度は向き合う問題。ワーホリはたった365日。入国の瞬間から、帰国へのカウントダウンが始まるのです。
思ってたのと違った、日本人の友達ができただけで終わった、就職活動の際「ワーホリ中何してたんですか?」「実際どれくらい英語ができるの?」と聞かれても今のままじゃ答えられない。
同級生は日本で就職してるのに自分は何をやっているんだろう。
日本人コミュニティーで生活しているため、道で現地の人を見ると「うわぁ外国人だ」と思ってしまう。
二か国ワーホリを答えにできるかはあなた次第。
ワーホリは自由な分、プランニングが重要です。
この記事では、二か国ワーホリを強みとして成功させる秘訣と注意点を書いていきます。
- なぜ二か国のワーキングホリデーが必要か
- どこにどのタイミングで行くか
- 二か国ワーホリの注意点
- 日本人を避けるべきか
- 帰国後の進路
1、 なぜ二か国のワーキングホリデーが必要か
二か国のワーキングホリデーとは、カナダとオーストラリア、イギリスとフランスなど、ワーキングホリデー提携国のうち二か国で連続して、あるいは数年あけてワーホリをすることです。
日本ワーキング・ホリデー協会によると、現在日本がワーキング・ホリデーの協定を結んでいる国は、
オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランス、ドイツ、イギリス、アイルランド、デンマーク、台湾、香港、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、オーストラリア、ハンガリー、スペインの16か国。(引用元https://www.jawhm.or.jp/visa/visa_top.html)
どうでしょう?夢が膨らみませんか?
全部は行けなくても、国によってはイギリス色の強い国、中国人の多い地域、エリアによっては80-90%がフランス語である国もあります。
本格的に仕事のキャリアを積む前の若いうちに行ける国に行っておくのもあり、日本で働いてからギリホリとして最後のワーホリにでかけるもよし。
初めてのワーホリで英語も特に勉強していないケースでは、日本人を避けたとしても一か国でのワーホリではただのサバイバルイングリッシュになる可能性が大きいです。
日本だけで暮らす人たちにTOEICで全く及ばないことさえあるでしょう。
そのため学校に行かないケースでは初回のワーホリでは英語力を身に着ける、二か国目のワーホリでは得た英語力と経験を活かしてどこで何をするかが鍵になります。
学校へ行くなら、ただ英語を英語で学ぶよりも、英語で資格を取るコースを受けるなどがおすすめです。
日本人が少ない地域で仕事をすれば日常生活に困らないというレベルにはなれるでしょう。
しかしワーホリは一生に一回きりの仕事もできる貴重すぎるビザです。
一年などあっという間です。
本来の趣旨とは異なりますが、目的が低資金での海外移住や就労ビザのサポートを得ることなら、一日も無駄にできないビザです。
日本に帰る予定だとしても、然りです。
そのため私のおすすめは、可能なら初回ワーホリの前に半年ほど学校に学生ビザか観光ビザで行くことです。
ワーホリビザがあるなら雇い、その後働きぶりをみて就労ビザをサポートするという雇用主は多いので、先に英語力を身に着けると同時に現地の下見をし、良さそうな職場を探すのです。
ワーホリの前後に、近年はやっているフィリピン留学を組み合わせたり、十分な下見を行い準備万端でワーホリを始めれば自分の理想に近いワーホリができるでしょう。
費用がなければ先に日本人の少ない地域で無理やり英語漬けで仕事やボランティアをかけもちし、根性で英語力を中上級程度にしてから、ワーホリの後学校で学び帰国前にブラッシュアップする方法もあります。
この場合英語力がなくても雇ってくれてかつ英語を使う環境であるという稀なケースを想定しています。
2、どこにどのタイミングで行くか
よくある組み合わせがオーストラリアとカナダ、カナダとイギリス等だと思います。
英語圏なんてどこも一緒だろうと思われるかもしれませんが、アメリカ英語とイギリス英語では使う単語、言い回し、国民性、食事など全く異なるので注意が必要です。
私の見聞きした範囲では、カナダに行った人は英語力がよりついたと思う人が多い傾向にあること、カナダの英語はくせがなく、アメリカ英語を学んだ日本人の英語初心者には最適かもしれません。
一方、オーストラリアに行った人は気に入りすぎて移民し、帰ってこない人も多くいます。
見逃せないのが国民性。
地域にもよりますがカナダは日本人に近く、常識、控えめ、マナー、気が長い、堅実、節約、健康志向、時間を守るというワードが当てはまる気がします。
オーストラリア人は陽気、おおらか、お酒が好きで人と人との垣根が低い傾向にあると言われます。
日本人の二か国ワーホリ経験者に聞くと、オーストラリアは暇に感じる、カナダは人が冷たく感じたなど様々です。
要は人は最初に行った場所に愛着を持つ傾向があること、また国民性等が合う合わないは人それぞれだということです。
一つ言えるのは、オーストラリアの英語は初心者にはより聞き取りにくく、単語も違うため、自力で英語力を上げるにはより時間がかかるかもしれません。
私自身に関しては、今もオーストラリアの方が永住したいほど国民性も食事も景色も大好きです。
しかしそれが叶わず日本で10年働いた後では、日本と食材も国民性もそれほど変わらず、英語も分かりやすいカナダでの生活は日本に住むのと変わらないように感じ特に不都合がありません。
おすすめは、自分が長くいたいと思うだろうと思う国を後に回すことです。
好きな国には長くいたくなります。長くいるためには資金が必要です。
初回のワーホリで英語力と資金を調達し、本命の国で思い出深いワーホリができるでしょう。
二か国目のワーホリではいつ何をすべきか理解しているため、スムーズに生活を始められます。
30歳が近い場合、年齢制限で切られる前に申請だけしておくこともできます。
一か国で終わるべきか、二か国以上行くべきか、またどのタイミングで行くか悩むかもしれません。
貴重な20代の数年を海外で過ごすのです。
私の場合は、海外で好きなことを学ぶのは同級生が大学を卒業する22歳までと決めていました。
しかし一度日本に帰ると諸事情でもうワーホリには行けなくなることが多いことを帰国して知りました。
勢いがあるうちに行きたいところに行くのもあり。
移民法や国際情勢は刻々と変化し、いつ門が閉じられるか分かりません。
行けるうちに行っておくのも手です。
貴重なワーホリビザを最後の切り札にとっておき、日本の特定の分野で経験を積んでから移住を目的にギリホリをするのもよし。
今後の人生設計を見つめなおすワーホリをしてもよし。
一年なら籍を置いたまま待ってもらえる奇特な職場もあります。
よく考えて、自分に合った方法やタイミングを選びましょう。
3、二か国ワーホリの注意点
あなたが学生ではなくワーホリ、しかも二か国も行くのはなぜですか?
ワーホリは若者が就職もせず遊んでいるだけ、英語も身につかずはめを外して目に余る「ホリホリ」をしていると揶揄されがちで、現地の学生や一部のワーホリメーカーからも、日本の面接官からも良い印象がない傾向にあるワーホリ。
ホリデー要素が強いのが本来のビザの目的なのですが、それでもワーホリをする理由、目的をはっきりさせる必要があります。
決して「自分探し」や「ふらふらしたかったから」ではないはずです。
帰国後自分がしてきたことを説明するのは自分なのです。
自分が納得でき、客観的に見ても説得力のあるワーホリプランを組むことが大切です。
ボランティアやインターンシップ、学校などは自分が始めたい時にできるわけではなく、タームで分かれていたり申し込み期限というものがあります。
学校や幼稚園でボランティアする場合でも休暇が入ってくるので、やりたいことがある方はすぐに可能な時期を調べ、それを中心にプランを組みましょう。
定期的に見直し、柔軟に変更することができます。
初回のワーホリから数年あけて二か国目に行くときには注意が必要です。
日本で働いて築いたある程度のキャリアを手放してワーホリに行き、帰国後は年上の後輩としてふりだしに戻ることに抵抗はないですか?
しかもそれがこの先の人生ずっと続くのです。
それでも行くことを決意しておられるなら春か夏をおすすめします。
リスクを少しでも減らすためには渡航時期も重要です。
春から夏にかけては求人も増えますし人が動くため家も見つけやすくなります。
また、二か国以上ワーホリに行く注意点として、半年以上滞在した国の無犯罪証明書、ポリスチェックの提出を求められる場合があります。
住所もころころ変わり、銀行口座も閉めて帰国するケースが多いワーホリでは、最後に住んだ住所を思い出すことさえ困難です。
自分の住所などが書かれた銀行取引証明書や家賃等の支払いのレシートなどは念のため全部置いておきましょう。
ないと申請すらできない場合があります。
4、日本人を避けるべきか
これは誰もがぶつかり、特に強い意見が飛び交う問題ではないでしょうか。
中には「日本人となら日本でいくらでも出会える」「英語を勉強しに来たのに日本人といては意味がない」と、日本人を毛嫌いするかのような人も多くいます。
日本人コミュニティーは温泉のように居心地が良く、本来の目的を見失いがちなのも事実。
ホリデー要素をメインに過ごす人が多いのも特徴です。
しかし、ワーホリで出会う日本人は、本当に日本で暮らす日本人と同じなのでしょうか?
日本で働けば、出会える人たちは限られてきます。
ワーホリは出会いと別れの繰り返し。
現地の人と仲良くなっても、彼らは日本人のように筆まめなわけでもなく、連絡が途絶えることも多いです。
現地で出会う日本人は、少なくともグローバルな視点の必要性を理解して実際に行動して価値観や視野を広げてきた人たちです。
日本に帰国しても、国際人魂を持ち続けている人も多く、数年後に海外で活躍してその人を通してまた自分に道が開けることもあります。
一方で強い影響を与え合うのでよく選ばないと流されやすい存在でもあります。
また、人の目標は様々なので、短い期間でなんとか英語力を上げたい、流されたくないという人は日本語を避けることで独り言や夢まで英語になる可能性もあります。
よりコミュニケーション力は伸び、色々な考え方ができるようになることでしょう。
そういう向上心の高い人と仲良くしたくても、向こうが望まない場合は多々あります。
そういう時はその人の目標や願いを尊重し別の人を探しましょう。
友情は一方通行ではなく双方が歩み寄らなくては得られないものです。
皆色んな想いで海外に飛び込むのです。
経験も異なります。
その考えにたどりつくに至った理由があります。
願いや目標がただ違うということに一喜一憂したり、とやかく言う必要はありません。
一つだけ強く感じることは、日本では絶対に出会えなかったような切磋琢磨できる同じ視点を持つ日本人も中にはいて、その人たちと知り合う機会を逃すのはもったいないということ。
もっといえば、この人みたいになりたい!という尊敬できる友情関係に国籍など関係ないということです。
現地で国際交流を深める中で本当に魅かれあう時は、相手が何人であろうと仲良くなります。
自分に良い影響を与えてくれる人。
それがたまたま日本人だったなら、理由をつけて尻込みする必要はありません。
「日本人だけ」「現地の人だけ」と限るのももちろんありですが、メインで現地の人と交流し、この人!という人がいれば日本人でも仲良くしたらよいのではないかと感じます。
貴重な情報をくれることもあります。
ポイントは自分がどうありたいかをしっかり分析し、自覚しておくことです。
ただ、誰の目もなく、はめを外しても痕跡が残りづらい海外では、誰と何をするにも注意が必要です。
今はどこに住んでも、出会う人全てを信用できる時代ではありません。
目の前で笑っている相手が、SNSやネットでかなり裏がある人物だったというのも昔のワーホリと違うところです。
巻き込まれるケースもあります。
どんな相手とも、フレンドリーに、しかし慎重に。
相手の言動をよく観察し、日本人の前と現地の人の前、ネット上での発言や裏表がないかよく見極めましょう。
自分の身を守る注意を常に怠らなければ、ワーホリでしか出会えない、ずっと続く素晴らしい友情を得られるはずです。
5、帰国後の進路
ほとんどの方はワーホリ終了後帰国し、就職活動をされると思います。
ここで注意したいのは、就職活動にはお金がかかるということ。面接に必要な持ち物一式を揃えることや、晴れて就職できたとしても、定期的に収入が入ってくるのはずっと先です。
ワーホリ中に貯金を全部使い切るのはリスキーです。
今後日本で長く働いていける良い職場に出会うためにも、最低でも20-30万は日本の口座に残していきましょう。
それでもワーホリ中でないとできないことがあるなら、そちらに投資しましょう。一生懸命働けば、お金は後からついてきます。
帰国後に就きたい職業がある方は、ワーホリの合間に情報を収集し、レジュメを送ったり就職活動と並行しましょう。
何が必要とされるかを調べ、就きたい仕事内容にかかわる資格や経験は買ってでもするのがおすすめです。
日本で就職活動をした時に、「オーストラリアの英語は訛っているから留学とは認めない」という英語関係の職場にいくつか当たりました。
日本人はアメリカ英語を最低でも6年から10年間は学んでいるので、イギリス英語というアイテムが増えるだけなのですが、いまだにそんなことを言う人たちは多く存在します。
ただの遊びでないワーホリをTOEICや英検資格という形で証明することは重要です。
受けて帰るか、帰ってすぐ受けられるように手配しましょう。
学校に行かない場合、英会話力とリスニング、コミュニケーション力は飛躍的に伸びるものの、読み書きをする機会がないので初級で止まったままか、語彙や文法が変化なしというのはよくあることです。
口語英語と書き言葉は英語でも異なります。
それが如実にスコアに反映されます。英語の字幕で映画やドラマを見る、辞書をひきながらでも現地のフリー新聞や英語のコンテンツを読むなどの努力は欠かせません。
帰国すると仕事で勉強の時間が取れないことが多く、英語で仕事をしたとしても特定の分野以外の英語力は落ちていきます。
落ちにくいとされる読み書き、語彙、文法の底上げを図りたいものです。
まとめ
二か国のワーホリは、プランニング、資金調達、綿密なリサーチ、英語力が成功の鍵になります。
ワーホリは100人いれば100通り。自分に必要なものを知り、準備し、それに合わせて目標を設定し、それを達成するためのプランを組み、帰国後は活かせるようにワーホリ中から行動を起こすことが重要です。
それでも、二か国のワーホリは視野も広がるし英語や文化の違いから日本を見つめなおすこともできおすすめですよ!