カナダの携帯電話事情とおすすめの携帯会社

カナダに長期的に滞在する人には、携帯電話の存在はかかせません。

カナダは基本どこにでもWi-Fiがあるので、携帯電話を契約する必要がないと考える人も多いですが、 学校で新しい友人ができても、また仕事探しにも必要になってくると思います。

このページではカナダの携帯事情について書いて行きます。

  1. 日本で使用している携帯を持ってくる
  2. 機種をレンタルして契約する方法
  3. プリペイドか月額か・・・?
  4. カナダの携帯会社について

※日本から携帯を使えるようにして持ってくると、高額になるので解約してきましょう。

1、日本で使用している携帯を持ってくる

・2021年10月1日より前に購入したスマホはSIMロックを解除する
・格安SIMの場合は構成プロファイルの削除をする

日本では2021年10月1日以降に販売されたスマホはSIMロックが原則禁止されているため、新規購入のスマホはそのままカナダで使用可能です。

ただし、2021年10月1日より前に購入した日本の携帯電話は、第三者による成りすまし契約などの不正利用を制限する目的でSIM(シム)ロックがかかっていますので中古での購入や2021年10月1日より前から使用している携帯はシムロックを解除してからでないと海外や他社で使用することができません。

現在では、どこの会社もシムロックが解除できるよう義務化されていますので、オンラインなどでSIMロックを解除することが可能です。

カナダで2021年10月1日より前に購入下の携帯を使いたい場合は、カナダにくる前に必ず解除しましょう。

SIMロックについて:総務省

ガイドライン(SIMロック解除関係):総務省

それともう1つ。

MVNO(格安スマホ会社)を使っている方は、「構成プロファイル」をWi-Fi環境につながるうちに削除しておきましょう。

カナダでAPNの設定を行う際に、現在の構成プロファイルがインストールされているとネットにつながらず慌てることになります。

MVNOとは?

MVNOはMobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)の略で、基地局などの通信インフラを大手キャリアから借りてサービスを提供する事業者のことです。

日本にも、LINEモバイルやmineo、povo、EONMOBILEなどたくさんありますよね。

例えば日本で最安値のHISモバイルはドコモの回線を使用しているのですが、このMVNOは大手キャリアよりも価格が安い会社が多く、格安スマホとも呼ばれます。

これまで紹介してきた大手の傘下に入っている携帯会社も親会社の通信インフラを利用してサービスを提供するMVNOです。

APNとは?

APNは「Access Point Name」の略で、インターネット接続先の業者を指定するための情報です。

APNはSIMカードに事前にセットされているものもあれば、利用者が選んだり入力しなければいけないものも存在します。

格安SIMの場合は自分で設定を行い場合が多く、各会社の「構成プロファイル」をインストールすることでAPN設定が完了します。

ちなみにですが、SIMフリーのスマホであっても周波数や携帯会社に求められる機能に対応していない場合使用できませんので、比較的新しいiPhone(iPhone8以降が目安)を持ちこむのがもっとも無難な選択になります。

iPhone自体、世界中で使われていますので、どこの国に行っても周波数も合いますし、通信方式なども気にせず使うことができるからです。

ワーキングホリデーなどで1年間の滞在の場合、携帯電話の長期契約ができないので、普通のプランやローンなども組めません。

新しい携帯を購入するか、古いスマートフォン、またレンタルをする方法がありますが、日本の携帯を持って行って使えるならそれが一番安あがりになります。

2、機種をレンタルして契約する方法

レンタル式の契約は、どこの携帯電話会社でもしています。

月々の使用料金にレンタル料金が加算されて支払う形になっていますので、使用料金も見やすくなっています。

また会社によって、レンタル代が無料の場合もあるので、短期滞在者にオススメです。

レンタルが嫌な方は、カナダでシムフリーの携帯を購入すれば、帰国後日本でも使うことができます。

※日本でシムフリーの携帯を購入してカナダに持ち込んでもOKです。

安いスマートフォンや古いものは、新しい携帯やiPhoneに比べると使い勝手が悪いですし、機能もそこまでよくありません。

電話とメールができたら良いと思っている人は、安い携帯を購入しても使えますが、高機能なスマートフォンを使いたいならレンタルすることをオススメします。

またカナダの携帯電話は電話とメールのみで、日本で解約した携帯をWi-Fで繋いで使用すれば2台持ち歩かないといけませんが、機能的には問題なく使えます。

カナダでは必須になるグーグルマップもマップをダウンロードしておけば、道の名前も場所もわかります。

またオンライン状態で道順を調べて、その画面のままオフラインになってもGPSが使えるので、迷わず目的地まで行くこともできます。

日本の携帯がスマートフォンやiPhoneなら解約したものを売ったり、日本に置いてきたりしないで、カナダに持ってくるようにしましょう。

そうすれば、カナダで契約する携帯は機能があまりない携帯を買っても、十分困らず生活できます。

携帯のレンタル料金は$1/1日程度でレンタルできます。

自分の滞在に日数を考え、購入するかレンタルするのかを考えましょう。

3、プリペイドか月額か・・・?

携帯の契約には簡単に言えば2通りあり、プリペイドか月額かを選ぶようになっています。

1年くらいの滞在なら長期契約ができない会社が多いので、携帯代のローンを組んだりできませんし、安いプランに契約できないようになっています。

そのため多くのワーキングホリデーで滞在している人や、短期留学生はプリペイド式の携帯プランを選んでいる人が多いですが、日本からシムロックを解除した携帯を持ち込む場合は、長期契約者と同じプランに入ることも可能な会社もあります。

実は、その長期契約のプランは契約者から引き継ぐことが可能なんです。

バンクーバーやトロントには契約途中で帰国する日本人がそれなりにいるので、その人たちからプランを引き継ぐことも可能です。

月額契約の場合は、カナダ国内無料通話無制限、テキストメッセージも無制限であることが多く、データ通信容量も多めのプランが用意されているので、よく電話を使う人や、YouTubeなど動画コンテンツのヘビーユーザーには月額の方が合っているかもしれません。

携帯引き継ぎはイーメープル(E-maple)やJPカナダで見つけることができるので探してみてください。

イーメープル:http://www.e-maple.net/classified.html?cat=WO

JPカナダ:http://www.jpcanada.com/

プリペイド式は、前払いなので、使いすぎの防止にもなるし、プランが安いので貧乏留学生には助かります。

会社によっては、時間帯によって無料通話ができる会社もありますので、その時間を狙って電話すれば、料金がかからないので$30の支払いで3ヶ月ほど保たす事もできます。

プリペイドのSIMカードは携帯屋でも、コンビニやウォールマートでも購入することができますし、チャージもオンラインで簡単にできますので、便利です。

契約も簡単にできるので、短期留学者のみならず、ワーキングホリデーなどの長期の人にもオススメできます。

4、カナダの携帯会社について

携帯電話

カナダには、日本の3大キャリアと同じように、3つの大きな携帯会社があります。

  • Bell(ベル)
  • TELUS(テラス)
  • Rogers(ロジャーズ)

これらの大手3社の携帯会社であれば、どの会社でも電波状況など問題なく使え非常に安心ですが、価格が高めの設定です。

以前のドコモ、AU、ソフトバンクのようなイメージです。(菅元総理のおかげで現在ではかなり安くなっています。)

また広いカナダならではのロングディスタンス(長距離手数料)というものも発生する場合があります。

通話無制限のプランでも通話エリア外の地域への通話は、ロングディスタンスとして手数料を加算されます。

BELL

カナダで最も歴史のある携帯会社です。

月額プラン、プリペイドプランがあります。

ベルの携帯にはシムロックがかかっていないので、他の会社のものに切り替えが簡単にできます。

データ通信のスピードも早いです。

傘下にVirgin Mobile、Lucky Mobileがあります。

サイト:http://www.bell.ca/

TELUS

サービスエリアやネットワークエリアが広い会社です。

モールなどにもショップがあり便利です。

月額プラン、プリペイドプランがあります。

傘下にKoodo Mobile、Public Mobileがあります。

サイト:http://telus.com/

ROGERS

最大手でカナダでのシェアが最も高い携帯会社です。

基本料金のプランが多いので、自分に合った金額、プランを選ぶことができます。

月額プラン、プリペイドプランがあります。

傘下にFido、Chatr Mobile、Cityfoneがあります。

サイト:http://www.rogers.com/

どの会社も大きな違いはありませんが、これらの理由から安く上げたい人は、大手3社の携帯会社は選択肢から外れるということになります。

となると、もっと安い携帯会社はないのか?

となるのですが、安いプランを求めている人向けに大手3社の子会社(サブブランド)が料金を低めに設定しています。

  • Freedom (カナダ第4の携帯会社)
  • Virgin Mobile (Bellの子会社)
  • Lucky Mobile (Bellの子会社)
  • Koodo Mobile(Telusの子会社)
  • Fido(Rogersの子会社)

日本でいう、AUのサブブランドがUQmobile、ソフトバンクのサブブランドがY!mobileのようなイメージです。

これら3社は日本のサブブランドと同じように、親会社の通信インフラを利用しているので安定した通信が可能です。

Freedom

2008年設立、2009年からサービスを開始したカナダ第4の携帯会社です。

都市部を中心に契約者を伸ばしている会社で、国内通話100分間、着信無制限、テキスト無制限、データ通信250MBで$15の激安月額プランや、国内通話、テキスト無制限、データ通信1.5GBで$24/月というプリペイドプランなど格安のプランがあります。

都市部で使えれば良くて、通話も少なめで、普段はWi-Fi接続が多くデータ通信容量も少なくてOKという3つの条件を満たしていればFreedomは良い選択肢になるかと思います。

サイト:https://shop.freedommobile.ca/en-CA/plans

Virgin Mobile

Bellのサブブランドです。

国内通話無制限+3GBのデータ通信(4GLTEではなく3G)で$35というプランを格安プランとして出しているので、Wi-Fiでの通信使用が多く、3Gのデータ速度で良いという人向けという紹介ができる会社なのですが、後で紹介するPHONEBOXという携帯会社が、4GLTEでデータ通信量7GBのプランが$35なので優位性はないですね。

サイト:https://www.virginplus.ca/en/home/index.html

Lucky Mobile

Bellのサブブランド。

プリペイド型の携帯会社なので短期滞在におすすめ。

カナダの国内ネットワークの96%をカバー。

カバーエリアは下記URLで確認できます。

Lucky Mobile ネットワーク確認

サイト:https://www.luckymobile.ca/

Koodo Mobile

Telusのサブブランド。

国内通話無制限。一番安い月額プランSはデータ通信量4Gb(4GLTE)で$55。

カナダ国内の約99%エリアカバー&LTEデータ通信。

カバーエリアは下記URLで確認できます。

koodomobileネットワーク確認

サイト:https://www.koodomobile.com/en

FIDO

Rogersのサブブランド。

カナダの国内ネットワークの96%をカバーできていて、国内200か所以上の店舗でサービスを受けることが可能。

海外でも使うことができるので、アメリカによく行く予定の人にオススメです。

サイト:http://www.fido.ca/

5、カナダでおすすめの通信会社

ここまではカナダの携帯電話会社を大雑把に紹介してきましたが、ここからが本題です。

では、どこの会社で契約するのが得策なのか?

ですが、調査した限りでは、「PHONE BOX」がベストチョイスかなという印象です。

カナダで安い携帯会社や、おすすめの携帯会社で調べると「Freedom」を押しているサイトが多かったのですが、Freedomは月額プランで容量20GBで$50、25GBが$55、35GBで$65でしたので、多めのデータ量を望んでいる方はPHONE BOXの一択かなと思います。

さらにいうと、「Freedom」は都市部でしか利用できない、日本人スタッフのサポートが期待できないなどの理由から、「PHONE BOX」の方がサービスで勝っているのは明らかです。

ただし、金額や電波状況などは時代によって変わってくるので、必ず最新の状況を調べてください。

ちなみにですが、都市部でしか使わず、データ通信量も少なくていいし、全然英語で契約できる、という方はFreedomにとても安いプランがあるので確認してみてください。

Freedom
<スタータープラン>

$15+税/月 $25+税/月
データ容量
250MB
データ容量
1GB
国内通話100分間
着信無制限
国内通話無制限
国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限

PHONE BOX

日本人留学生向けに日本語対応をしてくれているMVNOです。

ウェブサイトが日本語対応をしており、実店舗でもトロントとバンクーバーで日本人スタッフが対応してくれるので英語ができない人でもスムーズに契約できます。

サポートが日本語というのはいざというときにも安心ですし、Rogersの4G LTE回線を使っているので、高速かつ回線エリアカバー率が高いのもうれしいですね。

プランを見てもらえば分かると思いますが、多めのデータ通信を行いたい人は、PHONE BOXがおすすめです。

あとは日本でSIMを受け取れるので、渡航前にカナダでの電話番号が分かるし、カナダに到着してすぐに携帯が使えるというのも特徴です。

専用アプリで使用データや明細書も分かりますし、紛失届けや解約もアプリでできます。

日本からスマホを持っていく場合は、iPhoneであれば8以降は問題なく使えます。

androidの場合は、Rogersが使っている周波数とRogersのVoLTE機能に対応した端末ということになっていますので、一度確認した方がよさそうです。

eSIMにも対応していて、iPhoneXR以降であれば対応と表示されていますが、申し込み前に必ずご自分でご確認ください。

eSIMとは?

eSIMは「embedded Subscriber Identity Module」の略でスマホにあらかじめ埋め込まれている本体一体型のSIMです。

従来のSIMカードのようにカードの抜き差しではなく、スマホ本体のSIM情報を書き換えることでSIMカードの抜き差しと同じ役割を果たします。

eSIM SIMカード
本体に内蔵 カードを挿入する
最短当日利用可 郵送を待って利用
対応機種少ない 対応機種多い

<月額プラン>

$35+税/月 $45+税/月 $55+税/月 $65+税/月 $75+税/月
データ容量
7GB
データ容量
25GB
データ容量
35GB
データ容量
65GB
データ容量
75GB
国内通話無制限 国内通話無制限 国内通話無制限 国内通話無制限 国内通話無制限
国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限
国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限

<短期プリペイドプラン>

$9+税/週 $19+税/週
データ容量
2GB
データ容量
5GB
国内通話無制限 国内通話無制限
国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限
国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限

<プリペイドプラン>

$35+税/月 $45+税/月 $55+税/月 $65+税/月 $75+税/月
データ容量
7GB
データ容量
25GB
データ容量
35GB
データ容量
45GB
データ容量
55GB
国内通話無制限 国内通話無制限 国内通話無制限 国内通話無制限 国内通話無制限
国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限 国内テキストメッセージ無制限
国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限 国際テキストメッセージ無制限

<全プラン共通>
※【回線】Rogers回線
※【データ通信】4G-LTE / 5Gの高速インターネット
※【データ超過】1GBごとに$15+税
※テザリング可能
※国際ローミングは含まれていません

サイト:https://www.gophonebox.com/

日本語サイト:https://www.gophonebox.com/

6、カナダの携帯ショップ

通信会社で契約するのはちょっと難しいかも、、、という方は、日本人スタッフが働いている携帯ショップに行って契約するのもありです。

携帯ショップは携帯会社の代理店です。

どこの代理店か(どの通信会社を扱っているか)は携帯ショップによって違うので、あらかじめ調べておくといいと思います。

けーたい屋

日本人スタッフが働いている携帯ショップです。

プリペイド携帯レンタルサービスなどもあるので便利です。

BellとSolo mobileの代理店で、バンクーバーのダウンタウンにあるので利用しやすいです。

日本で携帯を受け取り、カナダに着いたらすぐ使えるサービスもあります。

サイト:http://ketaiya.com/

7、amazonで売ってる格安SIMはどうなの?

「カナダ 格安携帯電話」「カナダ携帯 安い」などで検索していると、Amazonでカナダの通信会社用のSIMが販売されていることに気が付くと思います。

日本円で売られていて、各プランもオンラインで契約できるのでお手軽でいいなあと感じる人もいるかと思いますが、PHONE BOXで契約する場合はAmazonで格安SIMを購入する優位性は感じられません。

携帯会社ではなく代理店が出品しているだけですし、特に安くなるわけでもありません。

日本語で契約できるというメリットぐらいしかありませんので、普通に日本語対応をしているPHONE BOXの公式サイトから申し込めばいいと思います。

PHONE BOX以外ので携帯会社契約する場合で、日本語がいい場合はAmazonでSIMを購入するメリットも出てくるかと思いますので、そのあたりはご自分で良く調べてからにしてください。

まとめ

携帯の契約は、電話などでもできますが、オペレーターと電話で話すのは結構難しいです。

またショップに行っても、説明などを英語でされるので難しい話になるとわからないことも多いと思います。

そんな時のための日本人スタッフがいるお店があるので、英語がまだ話せないというかたは無理せずに日本語で契約することをおすすめします。

「そんな過保護なこと言ってるから英語ができるようにならないんだ」と言っている留学エージェントの代表を知っていますが、そんな外野の意見は気にしなくてOKです。

後でこんなはずじゃなかったなんてことにならないよう、お金が絡む契約は日本語で行うのがベストですよ。