みなさんが海外旅行に行くときにつかう宿泊場所と言えばホテルやモーテルが一般的ですが、旅行以外(例えば留学などの中長期の滞在)で行くとなればホテルやモーテルは価格が高すぎてずっと泊まり続ける事は難しいと思います。
留学生が泊まる典型的な場所として、ホームスティ、ホステルやレジデンス(学生寮)などが挙げられます。
ホームスティは価格が高い反面、1日3食の食事が付いている場合が多く、またホストファミリーの方々と英語が話せると言うメリットがあります。
一方で、ホステルはホテルやモーテルなどに比べると低価格ですが、1部屋を数人でシェアする事も多々あり、プライベートな時間、空間の確保は難しくなってしまいます。
では、レジデンス(学生寮)はどうでしょうか?
この記事ではメリット、デメリットも含めてレジデンス(学生寮)の魅力を皆さんにお届けしたいと思います!
学校に近い
1つ目のメリットは、学校に近いことです。
レジデンスは基本的に学校の近くにある事が多く、遠くても徒歩5分くらいのところにある場合がほとんどです。つまり、通学時間が短くて済む分、勉強する時間を確保することができます。
私からのアドバイスは、「なるべく余計な時間を作らない、使わない事」です。
たまに学校まで片道1時間かかると言う生徒さんがいますが、私に言わせていただければ時間はお金と一緒です。できるだけ無駄な時間をかけない努力をしましょう。
しかし、デメリットもあります。学校に近いという事は大多数の学生の近くで生活しているのと同じ事です。時にはうるさくて眠れないような騒音が聞こえてきたり、違法薬物を使用していると思われる生徒を見ることもあります。
実際に私がレジデンスに滞在していた夏には、真夜中に学校の駐車場で花火が朝方まで永遠と打ち上げられていた事がありました。
本当にうるさかったです。
ただし、残念ながら全てのレジデンスが必ずしも学校に近いわけではありませんので、学校とどれくらい離れているかを事前にきちんと確認する必要があります。
英語オンリー制約がある場合もある
2つ目のメリットは、英語オンリー制約により英語の上達が早くなることです。
これは生徒さんによってメリットにもデメリットにもなり得ますが、最近は語学学校ではもちろん、レジデンスでも英語オンリーの制約があるのは特別な事ではありません。(個人の部屋は対象外のことが多いです。)
メリットとしては常に英語を話さなければいけない環境ですので、英語の上達が早くなるという事でしょう。
しかし、これは同時にデメリットにもなります。英語を勉強中の生徒さんには息抜きも必要で英語を話したくない日もあると思います。
海外の友達ができる
3つ目のメリットは、海外の友達ができることです。
私がレジデンスで最大の利点と感じたのは、まさにこれでした。実際に私はレジデンスでの生活を通して数え切れないほどの外国の友達ができました。
それはアジア系から黒人、白人、ラテン系と国際色豊かで本当に楽しかったです。
とくにトルコ人と食べた有名シシケバブ店での思い出や、インド人生徒と食べたバターチキンカレーなどは本場の味を食べられるレストランで本当にいい思い出になりました。料理も最高に美味しかったです。
しかし、全てがメリットであるとは限りません。その友達が必ずしもあなたと気が合うとは限らないからです。
実際に私はトルコ人とトイレシェアをしましたが(部屋は別)お世辞にも綺麗とは言える状況ではありませんでした。
また、英語ではパーティ好きな人を「パーティアニマル」と言いますが、トルコ人の彼もその名に相応しく週末にはほぼパーティ三昧で本当にうるさかったです。
レジデンスでの仕事
4つ目のメリットは、レジデンスの中で仕事が見つかる可能性があることです。
レジデンスとはかなりの数の学生が住む場所ですので、キオスクなどの小売店が入っている場合が多々あります。
もし自分が住んでいる場所の近くで仕事ができるなら、願ったり叶ったりですよね。私は在学中に何回かレジデンスの入り口にあるサブウェイにアプライしましたが、残念にも仕事はゲットできませんでした。
(注意**そのような場所で働くためには就労ビザが必要です(ワーキングホリデ―ビザはOKです。キャンパス内なら学生ビザでも働くことはできるのですが、特定のプログラムに編入しているなどの条件が必要ですのでお間違いのないようにしてください)
友達を通して文化の勉強が可能
5つ目のメリットは、友達を通して文化の勉強が可能ということです。
英語の勉強は語学の勉強と言う人がいますが、これは大きな間違いです。
英語の勉強は単に語学を学ぶのではなく文化を学ぶものです。
英語圏の文化が英語を作っているといっても過言ではありません。
例えばI am loving itと言うのは明らかに文法の間違いですが、いまではマクドナルドを筆頭に幅広く使われています。
またlong time no seeと言うこのフレーズも元はと言えば英語圏以外から来た中国人が使っていた言葉というのはご存知でしたか?それが今では当たり前のように英語として使われているのです。
英語も文化によって進化するのです。
一方で、デメリットになるかはわかりませんが、文化を勉強するにも簡単には理解できないものが多々あります。
例えば、アイルランドのジョーク。言っている事はわかるのですが、面白くない事が多々あります(むしろ、ジョークの本質の意味が分かっていないのかもしれませんが、、、)
長期なら値段が安くなる
6つ目のメリットは、長期滞在なら値段が安くなることです。
これは全てのレジデンスに共通する事ではありませんが、長期滞在(例えば8セメスターなどの期間)なら価格が安くなる場合があります。
またサマースクールの間は生徒の数がかなり減るため(大学やカレッジの大学寮によくある事です)、価格を安くして生徒をつなぎとめようとするレジデンスもよくあります。
実際に私が行っていた大学では、サマースクールの間は月$650(通常なら月$800以上)とかなりお安くなっていました。この時期なら通常の時期より値段が安くなりますのでお得です。
デメリットとしては、生徒は必ずデポジットを払う必要がある事、また最低でも4か月間は泊まらなければいけないなど、規則があることです。
一度ご自身でもちゃんと調べてみてください。
図書館やジム、プールなどなど大学付属施設がつかえる
7つ目のメリットは、大学付属の施設が使えることです。
私は在学中、勉強の時間が時によって1日10時間を超える事もよくあり、そのストレス発散としてよくジムやプールを使っていました。
大学やカレッジの付属のジムは、学生向けに作られている場合がほとんどで、その学校で勉強していれば、使用は無料でできたり、お金を払うにしてもかなり安い金額で使う事ができます。
またすでに卒業している学生でも格安で使用できることが多いようです。 更にカナダのように公立の学校に付属ジムはかなりいい設備が整っています。そのようなジムを格安で使えるのですから嬉しいですよね。
しかし、このようにメリットばかりがあるようなジムですが、その学校の生徒でなければこの利点も適用されない事が多いので気をつけてください。
またパートタイムの生徒だと適応外の事もよくありますので必ず事前に調べておきましょう。
大学開催のパーティにいける
8つ目のメリットは、大学開催のパーティに参加できることです。
レジデンスで数ヵ月間滞在していれば必ず1回はパーティの誘いがあります。
とくに金曜日が多く、ナイトクラブにいかないか?などの誘いは常にありました。
しかし、私のようにお酒にあまり強くない人にとってはこのような誘いも苦痛になります。
最初の方は付き合いだと思って一緒に行っていたのですが、次第に苦痛になり最後の方はほとんど行きませんでしたね。
また、生徒さんによっては法律で禁止されているものを服用、使用している場合もありますので、そのような危険性があることをしっかり理解した上で参加してください。
たとえ海外でも日本国の法律で禁止されているものを服用または使用した場合は日本国の法律で裁かれます。刑法2条に従い、国外犯も処罰対象です。その国では合法でも日本国籍をもつあなたには日本の法律が適用されますので気をつけてください。
食事プランがついてくる場合がある
9つ目のメリットは、食事プランがついてくる場合があることです。
これはレジデンスのプランで、食事つきを選べることがよくあります。
一日2食のプラン、または3食のプランなどを選べるようですが、正直出てくる食事が必ずしも美味しいとは言い難いです。
というのも、レジデンスの生徒さんはベジタリアンコースか、一般のコースを選べる事が多いのですが、味については、味がないか濃すぎるか脂っこいかのどれかになるという話をよく聞きます。(もちろん、自炊もできます。)
さらに、このような食事プランはローテーションになっていて、数週間単位で繰り返されるという事が多いので飽きやすい人には向かないかもしれません。
治安がいい
最後のメリットは、かなり治安がいいことです。
これもすべてのレジデンスに言えることでありませんが、大概のレジデンスには警備員が在中していることが多く、犯罪が起こりににくくなっています。
またレジデンスにはかなりの数の防犯カメラがある事が多いです。
実際に私のレジデンスにはドアを出てから30秒ほどのエレベータの入り口にすでに防犯カメラがありました。
なんかこの話をするとかなり危険なの?と思われるかもしれませんが、カナダは日本と同じくらい安全な国ですので、必要以上に心配する必要はありません。
カナダではかなり治安がいいのであんまり気にすることはなさそうですが、それでも人通りが少ない夜(特に深夜から朝方にかけて)の犯罪率は昼に比べると極めて高い事がわかっています。できるだけ夜の外出は控えて下さい。
また犯罪にはお酒が危険ドラッグ絡んでいることが多いそうですので、不審な人がいたらできるだけ避けるようにしてください。
少人数のレジデンスは門限があったりしますので、入る前にちゃんと確認する事をお勧めします。
利便性が高い=犯罪率も高い?
これは特に有名な大学のレジデンスに言えるのですが、非常に利便性が高い場所にあることが多いです。
残念ながら私のレジデンスのキャンパス内では小さなキオスクとファーストフード店くらいで利便性が高い場所と言うイメージはなかったのですが、知り合いが通っていた有名大学のレジデンスのキャンパス内には、オシャレなバーやコンビニ、本屋、レストラン、さらには銀行やネイルサロンもあったようです。これには驚きですね。
しかし、こんなに利便性が高いレジデンスでもいい事ばかりではありません。キャンパス内にバーがあるという事はそれだけお酒が飲まれているという事であり、揉め事や汚物などよく目にしたと言います。
また本当にまれですが、銀行からおろしたお金が奪われたなどの犯罪も起こったりしたようです。実際に私が住んでいる近くの大学では2011年ごろ語学留学の学生がキャンパス内で殺される事件が起きてカナダ国内が震撼しました。実際に殺人事件なども起こり得ます。
あなたが海外に留学する際は常に警戒する事を忘れないでください。
つまり利便性と犯罪率は常にトレードオフの関係であることを忘れないでください。
まとめ
さて、レジデンスのメリット、デメリットを書いてきましたがいかがでしたか?
私が知る限りでは英語を伸ばすにはレジデンスはかなりもってこいだと思います。
実際にレジデンスに入居したほうが英語を話す機会に恵まれる可能性は高いと言えます。
ですが、利便性が高い地域で生活することになりますので、犯罪に遭遇する可能性も増えてしまいます。
何かが起きてからでは遅いので、真夜中に出歩かないなどの防犯対策は徹底してください。
レジデンスと言うのは留学の王道のホームスティなどに比べると斡旋している留学エージェントの数も少なくなるので、入居するは少し苦労するかもしれません。そんな場合は大学やカレッジに直接連絡をかけてみてください。
それでは良いレジデンス生活を!