「英語圏に留学したいのですが、訛りのない国はどこですか?」とよく質問されます。
留学するときに「きれいな英語を身につけたい!」と誰もが思うことですね。
そこで、ここでは、「カナダ英語」についてお話ししたいと思います。
英語の訛りについて
日本語でも関西弁や博多弁などの方言や訛りがあるように、英語にも同じく方言や訛りがあります。
英語は多くの国で使われているので、国により特徴があり、同じ国でも地域や州ごとに訛りがあります。
世界では5億人近くの人達が英語を母国語としており、およそ80カ国にて英語が使用されています。
そのため同じ英語でも各国によって、それぞれ特徴のある英語が用いられています。
イギリスの英語はアメリカ合衆国の英語やオーストラリアの英語と異なりますし、イギリスの中でもイングランドの英語はスコットランドやアイルランドの英語とは異なります。
どのような英語を話すかは、その人がどこで育って、どこで英語を身につけたかで決まってきます。
そのため、「どこで英語を学ぶか」ということがとても重要です。
訛りがないCanadian English
一般的にカナダの英語は訛りがないことで有名です。
カナダは、歴史的背景からイギリスの影響を深く受けていますが、アメリカと国境を接しているため、Canadian English(カナダ英語)はイギリス式とアメリカ式の混合です。
イギリス、アメリカの両国で通じるきれいな発音だと言われています。
また、英語圏の中でもカナダ英語は訛りがなく、一番聞き取りやすい英語と言われています。
オンタリオ州(トロントのある州です!)の英語は、北米のアナウンサーの標準語に用いられているほどです!
そのため、標準的な美しい英語を身につけたいなら、カナダで英語を学ぶことはお勧めです。
カナダに存在する方言
カナダ英語は訛りがないと言われる一方、地域によっては独特の訛りのある地域もあります。
有名なのは、カナダの中で最も東側にある島、ニューファウンドランド島の方言です。
発音だけではなく、会話に出てくる文法が異なることもあります。
例えば“how are you?”を“how is you?”と言います。
また、ケベック州ではフランス語が公用語として話されています。
この地域で話される英語はかなりフランス語の訛りがあります。
カナダ英語の特徴
英語では発音の訛りだけでなく、各国や地域、州ごとにより日常使う表現、単語などに違いがあります。
カナダ英語独特の表現には、文の終わりに「~eh?」があります。
”It’s beautiful, eh?”(きれいだよね~) 自分が言ったことに同意を求めるときなどに使い、「~だよね」という意味で使われます。
「~eh?」が自然に使えるようになると、カナダ人の仲間入りです。
この他にも「スペルの違い」、「単語の違い」等があります。
「スペルの違い」の例:アメリカは“color”と表記しますが、カナダでは“colour”と書きます。
カナダ英語のスペルは殆どがイギリス式です。
スペルはイギリス式を使っていますが、単語に関してはアメリカ式が多く見られます。
「単語の違い」の例:「ゴミ箱」をカナダとアメリカでは“garbage can”と言いますが、イギリスでは、“rubbish bin”と言います。
イギリス英語の影響を残しながらアメリカ英語の影響を受け、その一方で、独自の特徴を形成してきた英語と言えるでしょう。
カナディアニズム (Canadianism)
カナダ英語にはアメリカ英語、イギリス英語にはない独特な語彙もあります。
ABM:エーティーエム(ATM)カナダ英語にもATMはありますが、ABMと呼ばれることが多いです。
ちなみにABMはAutomatic Banking Machineの略です。
Bachelor:独身用アパート1ルームで小さなバストイレが付いているもの。
double-double:コーヒーを注文する時に役立つ単語です。砂糖2杯・クリーム2杯、これがカナダ人の好きな甘めのコーヒーです。
多民族国家のカナダ英語
カナダは多くの移民を受け入れる多民族国家で、英語が母国語でない人たちもたくさんいます。
移民の人々の持つ文化を尊重するという姿勢が貫かれ、長年カナダに住む移民でも訛った英語を使い続けています。
世界各国から色んな訛りを持つ英語が集まっているのもカナダの特徴と言えます。
そのため、色々な国の文化に触れることができ、英語のネイティブスピーカーの持つ「訛り」とは違ったESL(第二言語として英語を話す)者の持つ「訛り」を耳にする機会があります。
カナダ人はこのような環境に慣れているため、相手の英語が訛っていても、少々下手でもしっかり聞き取ってくれます。
これから留学する英語初心者にとっても心強い環境と言えます。
まとめ
「カナダ人が話す英語の訛り」についてまとめてみました。
カナダでは訛りはほとんど見られず、きれいな英語を習得することが可能です。
フレンドリーなカナダ人は外国人のつたない英語にもとても寛容です。
移民が多く、様々なバックグラウンドを持つ人が仲良く暮らす国として有名なカナダで、あなたもきれいな英語で話せるようになりませんか。