ギリホリとは?

29歳の私がギリホリを決断した結果…

海外には何の興味のなかった学生時代を経て、社会人生活7年目の29歳。突如海外への興味がわき、仕事の合間を縫って英会話へ通い始めました。様々な国の人と出会い、英語でコミュニケーションをとるうちに、実際に海外へ行きたくなりました。

どんなビザがあるのかを調べる中で、初めて“ワーキングホリデー”という制度を知りました。どんな制度なのか調べてみると、18~30歳までに与えられた特別なビザで、学校へも通え、仕事もできるという自由度の高いものだとわかりました。

30歳までというのは、ビザの許可が下りた時点の年齢で、許可から1年以内に入国すれば1年間の滞在が許されるというものなので、極論、31歳の誕生日前日にビザの許可をもらい、32歳の誕生日前日に入国すれば32歳を海外で過ごせるということになるのです。これが、ギリギリのワーキングホリデー。通称、ギリホリです。29歳の私もワーキングホリデー利用が夢じゃないことがわかりました。

「ギリホリ」でネット検索をしてみると、「いい歳して…」とか、「男あさりが目的か?」とか、結構ひどいことも書かれており、「私もそう思われてしまうのか…」と少しは考えましたが、そこは私の1度きりの人生。そんな周りの人に惑わされずにやりたいことをやろうと改めて決意しました。

複数ある英語圏から渡航先を決定

日本人がワーキングホリデー(通称、ワーホリ)を利用して入国できる国は限られています。中でも、英語圏の国となると、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの3か国。(イギリスは似た制度はありますが、ワーホリとは少し違うので、私はここで除外しました)海外へ行ったことがない私は、この時点で好きな国や行きたい国があるわけではないので、消去法でカナダへ決めました。

動物が得意ではないので動物が多そうなニュージーランドはなし。次に、日本人を無制限で受け入れるオーストラリアより、定員があるカナダのほうがより異文化に触れられそうだと考えました。さらに、カナダの英語はくせがないということを見かけ、どうせ勉強するならよりスタンダードな英語を学びたいと思い、カナダへ決定しました。

カナダにもバンクーバーやトロントなど複数の都市がありますが、日本から近く、住みやすい都市といわれるバンクーバーをまずは滞在先に選びました。

エージェントの種類と決め方

私はお金の節約と、語学学校へは通いたいとの思いから、語学学校からの紹介料で成り立つタイプのエージェントへと絞りました。最初は大手のエージェントと連絡を取り始めましたが、学校を即決するように迫られ、学校を決めないとビザ申請などの手助けもできないといわれたため、不信感が募り、エージェントを変えることにしました。どうせ高いお金を払って語学学校に行くのだからトライアルを受けてからにしたいというのが一番大きな理由です。

私がお世話になったエージェントは、日本にいる段階で15000円を振り込み、先にホームステイまたはルームシェアなどの滞在先の決定、バンクーバー空港から滞在先までの送迎などをお手伝いしてもらい、現地で語学学校決定次第、15000円が返金されるというものです。

エージェントで受けられるサービス等はどのエージェントでも大差ないと思います。コミュニケーションをとってみて、自分に合うと感じたところで問題ないのではないでしょうか?

自力でのビザ申請

エージェントは語学学校のことを考えて決定したので、ビザの申請については、相談はできますが作業は自分自身で行うことになりました。ここで失敗したら参加できなくなる…!という恐怖を抱えていたので、まずは様々なサイトでビザ申請に関する情報を集めました。

申請画面のスクリーンショットに日本語訳と答え方の例が記入されているものが私には一番わかりやすく感じたので、そのサイトを主に参考にしながら申請を進めました。

私の場合、申請が混み合っていたタイミングだったらしく、多少すべてのリターンに時間がかかっていたようですが、そのほかは大きな問題なく作業を進めていましたが、最後の料金を支払うタイミングで申請項目にミスをしてしまっていたらしく、やり直した際に二重で料金を支払ってしまいました。

1万円台の支払いだったので、戻ってこなくても仕方がないと思っていましたが、後日、こちらから時に何もしていませんが、料金は返金されましたので、もし自力での申請でミスをしてしまっても焦らなくて大丈夫だと思います。しかし、このミスはいまだに私自身、どこをどうミスしてしまったのかよくわかっていないので、最低限時間のゆとりだけはもって申請に取り掛かることをお勧めします。

2016年からはカナダのワーホリビザが抽選式となったようなので、またいろいろと違いは出てきていると思います。

貸し部屋?ホームステイ?様々なステイ先。

長期にわたりカナダで生活をする場合、ずっとホテル暮らしというわけにはいかない方がほとんどだと思います。私もその1人です。荷物も多くなることが予想されたため、数日での移動はあまり意味がないと思い、日本で最初のステイ先を決めることにしました。

一般的なのはホームステイかシェアハウスですが、私はどっぷりと異国の文化に触れたかったので最初はホームステイを選び、さらに3食付きにしました。

ホームステイは複数人を受け入れている家庭が多く、完全にビジネスと割り切っているなというのが私の印象です。ホストファミリーはカナディアン家庭もありますが、多くはフィリピン系などの移民だと思います。実際、私もフィリピン人のご家族と生活を共にしました。

私のホームステイ先は細かいルールがあるわけではありませんでしたが、洗濯は週に1回と決められていました。そのため、入浴の際、下着は手洗いするなどし、対応しました。食事に関しては、3食ともに様々なものが楽しめました。中でも私の一番のお気に入りは日本では見たことがなかったシナモンシュガー味の四角いシリアルです。毎日食べても、毎日おいしかったです。ぜひ、試してみてください。

暖房に関しては家全体を一括管理しているスタイルがスタンダードなようです。私は寒く感じますが、ホストファミリーは真夏のような格好で過ごしているため、驚きました。あまりに寒いときは布団を多く準備してもらったりと快く対応してくれましたが、設定温度を上げることはしてくれません。ひざ掛けなど準備できる場合はしたほうが快適に過ごせるかと思います。

日本での失敗。休止手続きは最後に!

1年間のカナダ滞在予定のため、住民票をカナダへ移す(日本から抜く)手続きをしました。住民税のことなどを考えてのことです。普段の生活で住民票が必要になることはないので、忘れないためにも早めにその手続きをしました。しかし、退職金の受け取りなどに住民票が必要になることが後からわかり、スムーズに手続きをすることができませんでした。

携帯電話についても、休止手続きを出発前日に行いました。私のキャリアはドコモだったのですが、休止にすると、帰国後再び同じ番号での使用を再開できるため、解約ではなく、休止を選択しました。(休止にすると、月々400円かかります)

私は午前中に、即時適用される休止手続きを済ませたのですが、午後に携帯トラブルが発生したため初期化をしなければならなくなりました。LINEなど、様々なSNSは電話番号での本人確認や年齢確認があるため、一部復旧不可となり、音信不通となってしまう人が出てしまい、悲しい思いをしました。

住民票や、携帯電話など、すべてにおいて停止する作業を行うのは最後にしたほうがいいと思います。ギリギリまで使えるものは使える状態にしておいたほうが何かと安心ですから。

日本円をカナダドルへ両替

私はカナダへ到着後すぐにホストファミリー宅へ移動し、現金で料金の支払いを済ませる必要があったため、日本である程度のお金を両替する必要がありました。銀行や、外貨両替の専門機関など複数方法はありましたが、一番レートがいい外貨両替の専門機関を選択しました、こちらはネットで予約し日本円を振り込むとカナダドルが郵送されてくるというもので、全国どこでも使用可能という利点に加え、申し込み翌日には外貨が届くというスピードもありました。

日本ではいいレートで換金できたと思っていましたが、バンクーバーのダウンタウンで日本円から両替すると、同じ金額を日本で両替するよりもお得にできました。(20万円ほど両替したら5000円ほどのお得…!)バンクーバーの空港などは別だと思いますが、最低限必要な分だけ日本で両替し、残りはカナダの街で両替したほうがいいと思います。

日本からバンクーバーへの移動

私はセントレアからバンクーバーへの移動だったのですが、航空券についていろいろ調べてみると、複数の行き方・航空券の種類があることが分かりました。

航空券の種類に関しては、片道・往復があり、中でも往復には帰りの便を自由に設定できるOPENと、すでに帰りの分が指定されているものがあります。私は往復で帰りの便が指定されているものを購入しました。

値段が一番安かったのは韓国、中国系の航空機を利用したもので片道8万円程度でしたが、9時間ほどのフライトを快適に過ごしたかったのでやめました。日本の航空機で探すと、片道通常価格は40万円以上ととても高価で驚きましたが、出発75日以上前だったので、特別価格の往復券が10万円程度で販売されており、こちらを購入しました。帰りの便も指定されていましたが、そちらは破棄することにしました。

フライト時には日本人のCAさんが対応してくれるため日本語で安心ですし、機内で見ることができる映画ももちろん日本語字幕対応のため、いろいろと楽しむことができました。隣の座席には韓国人の女性がいましたが、韓国語対応のものはなく、映画もなかなか楽しめていないようでしたので、日本の会社を選んでよかったなと私は感じました。

日本とカナダの違い

バンクーバーに到着し、いくつか日本との違いに驚いたことがあります。

まず、すべてのものが大きい。道を走っている車も、日本では見たことがないサイズで、慣れない右側通行のためかさらに怖く感じました。町中の道幅も大きいですし、住宅街でも車を路駐することを考えた幅になっているので、とても大きいです。そして、よく言われていることだと思いますが、牛乳やジャムなど、日用品のサイズも大きく驚きました。

エスカレーターでは、東京だと左側に立ち右側は歩く人のスペースですが、バンクーバーでは左側が歩く人、右側に立つという関西スタイル。バスでは降りたいバス停の前にボタンで運転手に知らせますが、ボタンだけでなく、壁に張り巡らされている黄色い紐を引っ張って知らせることもできます。一度半信半疑で引っ張ってみましたが、ちゃんと伝わり下車することができました。

また、住宅街や街、乗り物の中などにかかわらず、普通に現地の人から話しかけられます。雰囲気で反応すればまた相手も返してくれますし、理解できないしぐさをすると、理解できるよう再度話しかけてくれたりと、日本では考えられないぐらいフレンドリーです。しかし、ダウンタウンの危険区域に指定されているあたりは別。私は#22のバスに乗車し通りか帰りましたが、昼間でも本当に見るからに危険そうな人しか歩いていません。夜になればさらに危険度が増します。実際に歩くのはやめたほうがいいと思います。

語学学校の決め方~トライアル

バンクーバーだけでもとてもたくさんの語学学校があります。私は安いものでもないので、現地でトライアルを受け、実際に目で見て選択をしました。

3つの学校を見に行きましたが、トライアルの内容は2種類でした。1つめは、実際の授業に参加し、授業そのものを体験できるというもの。2つめは、実際の授業は体験せず、デモレッスンという形で雰囲気をみられるもの。実際の授業を体験できたほうがよりわかりやすいとは思いますが、もし自分がその学校の生徒になった場合、毎回トライアルの生徒が来たら嫌かもしれないなと感じました。

授業のスタイルはリスニング・スピーキングパートと、ライティング・リーディングパートのほか、発音に特化したものや文法に特化したものが選択できることはどの学校も共通していました。また、放課後のアクティビティもすべての学校で行っていると思います。

そして、多くの学校が構内では英語しかしゃべってはいけないというルールがありました。「英語しかしゃべっちゃいけないなんて…」と私も最初は身構えましたが、名前を聞くまでは国籍はわかりませんし、多国籍な教室内でコミュニケーションをとるためには英語が最適だと思うので、そこに関してはあまり怖がらなくていいのかな?と感じました。

そして、学校の場所ですが、ダウンタウンにあればどこでも歩けますし、バスも電車もたくさん走っているので、重要事項ではないと思います。

いろいろな条件を加味し、少人数制、日本人の割合が高くない学校を私は選びました。料金も、エージェントを通したため通常より割引がされた価格になりました。語学学校に通う際は、どこでも間にエージェントを入れたほうが安くなるのでお勧めします。

銀行口座、IDカードの申請

カナダでは大金を持ち歩く習慣がないとのことから、すぐに仕事を始める予定はありませんでしたが、銀行口座をすぐに持つことにしました。いくつもの会社がありますが、私は日本語の窓口があり日本語で開設できるTDという銀行にしました。1年程度でしたらどの銀行を選んでも大差はないと思います。

IDカードの申請も到着後すぐに行いました。レストランなどでアルコールを注文するときなど何かとIDチェックがあり、パスポートでも対応はできますが、「常にパスポートを持ち歩くのもな…」と思ったためです。必ず申請しなければならないものというわけではありません。

こちらは日本語窓口などなく、すべて英語での対応となります。しかし、パスポート、ビザ、申請料の35カナダドルを準備するだけで作ることができます。

聞かれることは名前、生年月日、身長体重、滞在先の住所など。ほか、顔写真をその場で1枚撮影すれば終了です。英語に全く自信がないという場合でも、落ち着いて対応すれば大丈夫だと思います。

どちらの申請にも滞在先の住所は必須です。手帳や携帯のメモなどに滞在先の住所がすぐわかるよう記入しておくとスムーズだと思います。私は手帳に記入し、それを直接見せ記入してもらいました。

年齢が気になってワーホリの参加を迷われている方へ

特に年齢的にギリホリになる方は迷いも大きいと思います。私も仕事をしていたので、迷いました。しかし、31歳になったときに「行っておけばよかった」と後悔しても、時間は戻りません。仕事ではないのですから、一度行ってみて会わなければ帰国すればいいのです。何事も経験だと思います。

私は時差すら今まで体験したことがなく、1人での海外も初めてでした。「カナダへ行けば英語がしゃべれるようになる」とか、「恋人が見つかるかも」とか、夢を見ているわけでもありませんが、異国の地での生活を体験する。仕事を忘れ、ゆっくりと羽を伸ばすという目的だけで訪れました。

もちろん、学生などの若い方も多くいますが、社会人経験者や私に近い年齢の方にも多く出会いました。ギリホリだと浮くなんてこともありませんし、周りの人は誰も年齢のことなど気にしていません。一度、思い切って飛び込んでみてはいかがでしょうか?