「半年間の正規留学と2~3ヵ月の語学留学どっちがオススメですか?」

こんな質問をされたら、あなたはどう答えますか?

まずどちらも同じ留学で、きっと目的も『英語がはなせるようになる』という理由だと思います。

この二つを比べる前に、二つの留学について詳しく知る必要があります。

  1. 1、正規留学は海外の学校に通う事
  2. 2、語学留学とは英語を習う為の留学
  3. 3、どちらがいいかは、何を学びたいかで変わる

このページではこの二つの留学について書いていきます。

1、正規留学は海外の学校に通う事

高校生のグループ

正規留学とは、正式な留学と言う意味で、大学や高校に編入し単位を取り、卒業する事を言います。

基本的に入学から卒業までの長期留学を正規留学と呼びますが、学校により半年から生徒の受け入れをする学校もあり、そのような場合は交換留学などとも呼ばれています。

交換留学の場合は、国は指定できても学校や地域まで指定できないのが難点ですが、授業料が無料だったり、市町村などが資金を負担してくれる場合もあります。

大学なら共通の単位を得る事もできるので、留年することなく留学することも可能です。

カナダは留学生の受け入れ体制がしっかり取れている国なので、学校に通いながら、留学生用の英語クラスも一緒に受講できるようになっています。

正規留学の魅力は何と言っても、現地の学生と一緒に学校に通うことができることです。

英語で受ける授業は難しいと思いますが、選択授業が主なので自分の得意な音楽や体育、芸術などを違う文化で学ぶことはとても興味深いと思います。

半年間の正規留学では語学力はそこまで上がりませんが、奨学金制度や学校同士の交換留学などを利用すれば、安く滞在することもできます。

大学で単位が交換できるシステムになっているなら、半年間は勉強にもまたボランティア活動などにも力を入れることができます。

それらの経験は、履歴書などにも記入できるものが多いので、できるだけ参加して、滞在中にスキルを増やしていきましょう。

またスポーツで留学するなら、学校のクラブに入ることも正規留学ならできます。

海外のチームでプレイすることは、いい経験になるでしょう。

正規留学は、交換留学ではなく全部自費で参加することもできます。

私費留学と呼ばれていて、自分で学校や地域を決めることができますが、すべて自己で手配し全額負担になります。

また滞在期間も自分で好きに選べるのが魅力です。

最近では、小さい頃から英会話を習っている人も多いので、高校留学ではなく中学で正規留学をする人も増えています。

小さいうちから、異文化に対する理解やこれからの社会に必要な語学力を身に付ける為に、早くから留学に向けて準備を始める親御さんも多いです。

カナダの場合、高校や中学での成績が半分以上であること、TOEIC500点程度の英語力があることが留学の基本的な条件になります。

今までの成績も見られるので平均以下にならないように日頃から気をつけましょう。

2、語学留学とは英語を習う為の留学

ボードを持つ女の子

正規留学は現地の高校や大学に通うことでしたが、語学学校というのは、英語を学ぶところです。

日本で言う、AEONとか、ECCのような、英会話学校です。

正規留学には、学力の基準もありますし英語で学ぶ場所ですが、語学留学は誰でも行くことができますし、どんなレベルの方でも英語を学べるところです。

英語が全く喋れませんって人でも通えます。

では日本の英会話学校と海外の語学学校の違いはなんなのでしょう。

ずばり!英語漬けな学校ということです。

英会話教室は週1回、1時間レッスンが多いと思いますが、語学学校は週5日、朝9時から夕方3時までびっしり英語の授業をします。

そうです。

英語のみの環境で何ヶ月も習い続けるのです。

それだけすれば、どう考えても英会話教室に通うより早く英語が話せるようになりますよね。

授業は文法の授業やスピーキング、会話など色んなクラスに分かれていますがすべて英語が話せるようになる為の授業です。

生徒同士の交流を深める為の週末や放課後にアクティビティーなども多く用意されていて、友達作りの場としても最適です。

正規留学は現地の生徒ばかりですが、語学学校には留学生で英語が喋れない人がたくさんいます。

語学学校には日本人も多いのが少し難点ですが、自分で意識して、いつも日本人と一緒にいないようにすれば語学力は伸びていくでしょう。

語学学校にも、一般英語のクラス以外にも英語資格を取るコースや、学校によってはバリスタのコースなどもあります。

語学学校に行く人の多くは、ワーキングホリデーなどで来ていて働き出す前に、語学力を付ける為に通っていたり、専門学校や大学に入る前に必要な語学力を付ける為に通っている人、そして語学留学に来ている人に分かれます。

語学学校では、やればやるだけ伸びますが、やる気のない生徒はフォローしてくれせん。

語学力が伸びるか伸びないかは、どれくらいの期間、通ったかよりどのくらい本気で勉強したかで変わってきます。

しかし色々な国の人と交流することができ、異文化についても学ぶことができますので、英語以外にも得るものは多いです。

2~3ヶ月での語学力は、あまり期待できませんが、リスニング力が付きますし、意思疎通をする姿勢も身に付きます。

また積極的に外国人とも話ができるようになるでしょう。

英語ペラペラになるには、もう少し長い留学が必要です。

3、どっちがいいかは、何を学びたいかで変わる

キャンパスで学ぶ大学生のグループ

二つの留学を比べて見ましたが、違いはわかりましたか?

ではどちらがいいかと聞かれると、少し困りますよね。

二つとも、留学の目的が違います。

正規留学の目的は、国際科などに通っている生徒や、大学で国際関係の勉強をしている人たちが、学位の為、進学の為、今まで習った英語を習得する為に行くものです。

ある程度の成績、英語力があって初めて参加できるものでもあります。

学校も選べないので、決められて学校に行き英語で授業を受けて帰ってきます。

語学留学は、自分で街も学校も選べますし、語学力も関係ありません。

また語学以外にも、ヨガやフラワーアレンジメント、通訳やビジネス英語など興味のあることを選んで学ぶこともできます。

どちらの留学を選ぶかは、時期にもよりますが、語学学校に通っても、履歴書に学歴として記入したりはできません。

語学力を証明するなら別に英語試験を受けて証明しなければなりません。

どちらの留学でも、海外で生活し、異文化に触れ語学を学ぶことには違いありませんが、どちらがいいかは今の成績や、学びたいことがあるのかないのか、学校に在学しているのか、などの条件で変わってきます。

正規留学で3年間通いカナダの高校を卒業すれば、アメリカの有名大学などにも入学できます。

また引き続きカナダの大学に行った場合は2年間の就労許可がもらえ就職することもできます。

そのまま仕事があれば、永住権獲得も夢ではありません。

半年の留学ではここまで来られませんが、正規留学で長く滞在できればチャンスはあります。

どんな目標があって、将来何になりたくて、何を勉強したいのか。

留学前にはしっかり考える必要があります。

どちらの留学にも魅力があり、素晴らしい経験ができるものです。

まとめ

日本人が、英語が苦手な理由ははっきり言って指導法です。

中学、高校と6年間英語を勉強しても喋れるようにならないのはおかしいです。

少しずつ指導法が見直されて来ていますが、日本人が普通に英語を喋れるようになるには、まだまだ時間がかかりそうです。

それまでは、このように正規留学で交換留学をしたり、短期の語学留学をしたりしない限り、英語が話せるようになりません。

英語が話せるようになるまで2000時間かかると言われていますが、留学することはこの2000時間にギュッと近づくことができる手段です。

短い留学を繰り返す人もいれば、一回長期留学に行く人もいます。

留学の形は人それぞれです。

自分に合った留学の形を見つけましょう。