海外留学には、多額の資金が必要になります。

学費だけでなく、生活費、教科書代、通学費、航空券代、食費。

カナダなどの物価の高い国への留学には、少なくても1年間で400万円~600万円、カナダの主要都市で普通の大学学部に留学するなら、600万〜800 万円 の範囲を見ておいたほうが安心と言われています。

海外の大学などに留学を考えている殆どの人が、現在大学に通っている人で、大学の学費を払いながらの留学資金となると、留学を諦めるしかなくなる場合が多いです。

そんな時に奨学金制度を利用すれば、学費のローンが低金利、または無金利で組めたり、給付されたりすることもあります。

このページでは、そんな奨学金を貰うことができる学生の条件について書いていきます。

  1. 成績による条件(Merit-based)
  2. 多くの奨学金では、一定以上の成績(例:GPAや学年成績上位〇%など)が応募資格として求められます。
    近年では成績だけでなく、課外活動・リーダーシップ・ボランティア経験なども評価対象になる場合があります。

  3. 家計状況による条件(Need-based)
  4. 家庭の収入状況が審査される奨学金もあります。
    親の収入証明書や課税証明書の提出が必要になることもあります。
    ただし、留学生向け奨学金は家計状況よりも成績や人物像を重視するものが多いのが特徴です。

  5. 資格や証明書による条件
  6. 応募には以下のような書類や資格が求められることがあります。

    語学力の証明(TOEFL・IELTSなどのスコア)
    推薦状(学校や教員から)
    志望理由書やエッセイ
    研究計画書(大学院レベルの場合)

奨学金が貰えるかどうかは、応募してみないとわかりません。

奨学金には条件がありますが、条件外でも受給されることはあります。

まずは、応募してみましょう。

1、成績による条件(Merit-based)

条件

奨学金は、優秀な学生のための支援機関です。

奨学金には3種類あり『給付型奨学金』は返済義務がなく、基本基準が高くなっています。

『無利息貸与型』は、奨学金を返済する義務がありますが、利息がなく100万円借りたら100万円返すだけでいい奨学金です。

また在学中は返済しなくてもいいので、お金の心配をする必要なく留学することができます。

『有利息奨学金』は、条件などが低いため審査に通りやすいですが、利子が付きます。

しかし銀行の教育ローンに比べると、利子も低いのが特長で最高でも3%ほどです。

殆どの奨学金の条件に成績についての項目があります。

あくまでも奨学金は、優秀な学生が金銭面で修学を左右されないために支援するための機関であることを覚えていてください。

また、学生のみが申し込み可能なものも多く、個人の申し込みではなく、在学している学校を通して申し込みをするものや、留学予定の学校を通して申し込みするものなど、奨学金によって違います。

地域自治体が運営しているのは、市役所などでの申し込みになります。

奨学金には色々な種類がありますので、各機関に確認しましょう。

給付型奨学金は、特待生制度、成績優秀者奨学金ともよばれ、入学する学校の入試試験の結果や、入試前の学校での成績が左右され、トップ成績の生徒のみ受け取ることができます。

JASSOの給付型奨学金は、全体の1/3の成績で申し込み可能と言われていますが、この奨学金は、難しいと思い申し込みしない人も多いと聞きます。

一か八か、申し込みをしてみてもいいかもしれません。

また特定の分野に特化し、大学や大学院で博士号の取得を目的にした留学なども支援してもらうことができます。

給付型が難しい場合は、貸与型奨学金もあります。

貸与型は基準が低く、成績の基準は平均で申し込みができます。

意欲がある学生のための奨学金ですので成績の他に、学問への意欲の証明も必要になるので、出席率や資格、コンテストなどの経歴なども見られていくでしょう。

2、家計状況による条件(Need-based)

所得

奨学金の多くは、金銭面での支援でもあります。

奨学金を申し込みする条件に家計状況も、もちろん入ってきます。

家計支持者の収入や、世帯数で収入限度もかわります。

また奨学金の多くは、学生自ら背負うローンになるので、親の借金などもあまり関係なくお金が借りられます。

世帯収入の限度もそこまで低くなく、600万円~1000万円以下の年収なら、受給が可能の場合もあります。

提出書類は源泉徴収書が必要になります。

現在、大学生の半数が奨学金を利用して大学に通っていると言われています。

現在、奨学金で大学に通っている人が、留学を考える場合は、国の教育ローンや銀行の教育ローン、または留学先で給付される奨学金の利用になるでしょう。

しかし、給付型の奨学金を貰えるひとは稀で、殆どのひとが借りたお金を就職してから返す必要があります。

奨学金や国の教育ローンは「教育費用を支える制度」として利用されるため、学生や保護者にとっては一般的な選択肢となっています。

ただし、貸与型奨学金や教育ローンには返済義務があり、実質的には借金であることに変わりはありません。返済計画をしっかり立てることが大切です。

海外留学の費用は、滞在先や期間によって大きく異なりますが、

1年間でおよそ300万〜600万円
2年間なら合計600万〜1,000万円超

が必要になるケースもあります(カナダ・アメリカ・イギリスなど物価の高い国の場合)。

奨学金の支給額は、月3万円〜12万円程度が一般的で、給付型か貸与型かによって条件が異なります。

給付型でも全額をカバーできることは少なく、多くの学生は奨学金+自己資金+教育ローンを組み合わせて留学資金を準備しています。

自分の返済できる費用に合わせた留学期間にし、無理のない返済プランをたてましょう。

また返済する期間はなるべく短目にするのをお勧めします。

大学に4年、留学に1年在学する場合、卒業するのは24、25歳です。

30歳で結婚しようと思うと、返済する期間は5、6年に設定していないといけません。

社会人になると車が必要になったり、結婚して家を建てたり、子供ができたらお金が必要になります。

そうなれば、教育ローンの支払い、車のローン、家の借金など借金が増えるばかりになってしまいます。

借りるお金は、なるべく最小限に抑えましょう。

また語学留学や、専門的な知識のための留学ならワーキングホリデープログラムを利用することもできます。

現地で働くことができるので、奨学金や教育ローンは適用されませんが資金も少なくてすみます。

海外で生活してみたい!

そんな夢があるなら、ワーキングホリデープログラムをお勧めします。

3、資格や証明書による条件

机

奨学金を受けるには「特別な資格」を持っていなければならないと思う人もいるかもしれません。

実際には、特別な免許や資格が必要というわけではなく、応募条件を満たしていることを証明する書類 を提出することが求められます。

ここでは代表的な提出書類を紹介します。

TOEICや英検などは、英語力の証明になりますし、スピーチコンテストや科学コンテスト、論文コンテストなどに出て、自分の能力を証明する事も必要です。

1. 学力・成績を証明する書類

多くの奨学金は「成績優秀者」を対象としているため、以下の書類が必要になります。

・成績証明書(GPAや学年順位など)
・調査書や単位取得状況の証明

2. 家計・収入を証明する書類

給付型奨学金の中には、家庭の収入状況を基準にして支給の可否を決めるものもあります。

・源泉徴収票
・課税証明書または非課税証明書
・住民票(扶養状況の確認に使用される場合も)

3. 語学力を証明する書類

特に海外留学を伴う奨学金では、語学力を証明するスコアの提出が求められます。

・TOEFL・IELTS・英検などのスコア証明書

4. 推薦や人物評価に関する書類

最近の奨学金は「成績」だけでなく、人物や将来性も重視される傾向があります。

・推薦状(学校の先生や学長から)
・志望理由書やエッセイ(留学の目的や将来の目標など)
・課外活動やボランティア活動の記録

5. 大学院・研究留学の場合

大学院生や研究者向けの奨学金では、より専門的な書類が必要になります。

・研究計画書(Study Plan / Research Proposal)
・過去の研究成果や論文リスト

まとめ

奨学金以外にも、教育ローンを利用する事もできます。

教育ローンは奨学金と併用して利用する事もでき、奨学金のみで足りない場合教育ローンにも申し込みをします。

奨学金は毎月の支払いだったり、大学に直接支払われたりしますが、教育ローンは一括で手元にお金が入るうえ、航空券代やテキスト代、家賃などにも使う事ができるので、留学資金が足りない場合や親の支援が受けられない場合には教育ローンが活躍します。

奨学金を申し込む際には、いつ、どのような形でお金を支給してもらえるのか、学費以外にもいくら留学に必要なのかなども知る必要があります。

また返済しないといけないのを知らなかったなどの意見も聞きます。

説明などは自分の責任でしっかり聞いて、わからない事は質問をする事が大切です。

『知らなかった』では、すまされませんよ!