留学成功の鍵の1つは、きちんとした留学費用の計画です。

ただでさえ、高いと思われる留学費用に、不必要な費用は掛けたくないですし、また格安にこだわり過ぎて、留学の中身が台無しになっては本末転倒です。

大事なことは、留学費用にはどのような項目があるのか、また自分の検討している留学の場合はどのくらい掛かるのかを見積もることです。

同じ留学期間、国、学校でも留学費用に大きな差が出ることがありますので、その仕組みをしっかりと理解しましょう。

  • 留学費用の目安
  • 留学費用の項目
  • 出費と収入
  • 節約できる留学費用
  • 留学費用の見積もり

それでは、各項目について詳しく見てみましょう。

留学費用の目安

旅行・留学

ずばり、留学にはいくら掛かるのか、大まかな数字は以下のようになります。

これには、留学に関わるすべての費用が含まれています。

また、低い数字から高い数字の差額は、行き先の国、都市や時期、学校、滞在の種類により大きく変わりますが、どのようにこの費用が計算されるのかは、次の項目で説明していきます。

1ヶ月

3ヶ月

6ヶ月

12ヶ月

 

40~70万円

 

90~130万円

 

150~220万円

 

300~400万円

ちなみに、これは語学留学をした場合の費用ですが、12ヶ月(1年間)留学で一番大きな費用の差額が出るのは 、1年間の授業料を支払う語学留学(学生ビザ)と、ワーキングホリデーで行く場合です。

ワーキングホリデーは、学校に通ったり、働いたりすることが自由にできるので、その人のプランによって支出と収入が大きく変わります。

留学費用の項目

貯金箱

留学にどのような費用が掛かるのか、こちらのチャートを見てみましょう。

主な項目

詳細内容

①航空券

航空券,燃油サーチャージ,空港税

②海外旅行傷害保険

保険料

③ビザ

申請料,申請手配料

④学校関連費用

入学金,授業料,教材費

⑤滞在関連費用

滞在手配料,家賃(ホームステイ,アパート)

⑥生活費(お小遣い)

食費,交通費,旅行費,娯楽費

⑧その他

日本での年金などの維持費

単純な見積もりの数字に騙されないよう、各項目をより明確に理解するために、下記の注意点も知っておくと良いです。

・航空券

行き先の都市により違いが出るのは当たり前ですが、出発時期により10万円近くの大きな差が出ることがあります。

カナダは比較的に夏が高くて、冬が安いです。

またその他にも、渡航する際のビザタイプ(ワーホリ用航空券など)、期間(1ヶ月用,1年間用)も確認しましょう。

たまに、見積書で片道航空券にしているほうが安く見えますが、実際には帰国の際に帰りの片道航空券も購入しなくてはならないので、留学費用としては両方を見積もりに入れて考えましょう。

・海外旅行傷害保険

これは、絶対に必須の費用です。

留学費用を安くしたいからといって、保険に入らないということは絶対におすすめしません。

たとえ1週間の留学でも、ちょっとした交通事故や、知らない土地での緊張と不安から体調を崩す事はあり得ます。

海外はとにかく医療費が高いです。

1回の通院や、たった数時間の病院滞在で何十万円と請求されることは当たり前です。

もちろん、多くの留学保険を扱っている保険会社があるので、費用には差が出てくるでしょう。

各会社のプランを比較して、また日本に残る家族ともよく話し合って、どの程度の補償額があるプランにするかは、ご自身で納得いくようじっくり検討してみてください。

・ビザ関連

間違いのないように明確にしておきたい点は、ビザ申請料というのは大使館や現地機関に直接支払うもので、渡航する際にそのビザ必要ならば、誰もが必ず支払わなくてはならない費用です。

これに対して、ビザ手配料というのは、エージェントや旅行会社、ビザ手配専門会社などに依頼する際に掛かるサービス料です。

すべて自己手配をすれば、この費用は不要ですが、ビザの内容によっては複雑ですし、ビザ申請で却下されたり手続きが長引いてしまうと、肝心の留学出発に影響が出てしまうので、この点はよく検討して申請手配を依頼するかどうか決めましょう。

・学校関連

語学学校の場合、基本的には①入学金,②授業料,③教材費の3つの費用があります。

カレッジや大学になると、この他に施設料や学生サポート費などの他の費用が掛かる場合があるので、よく確認しましょう。

授業料もコース内容によって費用が違います。

各学校のホームページで料金が確認できます。

・滞在関連

エージェントや語学学校に滞在手配を頼む場合、①滞在手配料,②滞在費(家賃)が掛かります。

また学生寮やアパートを借りる場合、日本のように礼金のシステムはありませんが、敷金のようなデポジット制度があることはあります。

最初の月と最後の月の家賃分として2ヶ月分を最初に払うなどが、一般的です。

・生活費(お小遣い)

現地で生活する中で、日々掛かる交通費や食費、物を買う費用など、すべてをまとめてこの項目に入れています。

また、他にも週末旅行から長期旅行、英語以外の趣味のレッスンを受けるなど、何か留学中に特別考えているプランがあれば、この予算にしっかりと入れておきたいところです。

この項目は、その方の留学プランにより、または予算によりかなりの差が出る部分です。

・その他

実際の留学に掛かる費用ではないので、“留学費用”には入れなくて良いと思いますが、自分の資金と予算立てをしっかり計画したい方は、この点も忘れないようにしておきましょう。

学生よりも社会人の方にあり得る費用ですが、留学している間に、日本で維持しておく必要があるもの、例えば日本の携帯費用、留守の間の家賃、健康保険料、国民年金などです。

留学が長い場合は、維持するよりもキャンセルしたほうが良い場合もあるので、各会社や役所などとしっかり相談しましょう。

留学中の出費と収入

ドル紙幣

上記に留学中の出費について説明しましたが、中には留学中に収入を得ることができる場合もあります。

これは留学するために取得するビザが関係しますので、しっかりと各国・各ビザの内容を確認しましょう。

予算があまりないので、留学費用の足しにするため、留学中に働けるビザで留学することを最優先とする方もいます。

ワーキングホリデービザが一般的に就労が許可されている(国より多少の条件が付く事がある)ビザなります。

学生ビザは、通う学校の形態や授業時間数など、各国で細かい条件を出しているので、就労そのものが許可されているのかどうか、またどのような条件があるのか、必ず大使館などのビザの最新情報を確認しましょう。

重要なことですが、就労許可があるからといって、必ず仕事が見つかるわけではありません。

その人の英語力や能力、性格にもよりますし、日本でアルバイトを探すよりは難しいので、あくまでも収入はお小遣い程度で考えて、留学費用をこの収入に頼ることは絶対にお勧めしません。

節約できる留学費用

小銭と貯金箱

上記で説明した項目を一つ一つ計算していくと、やはり留学費用は積み重なるものです。

それでも、少しでも費用を抑えつつ、質を落とさずに留学したいものです。

留学費用の中で、どの部分がどのように節約できるか

一番大きな節約に成り得るのは、やはりエージェントのサポート費用やビザ申請の手配料など、サービス費用です。

自己手配かエージェント利用かのメリット&デメリットをしっかりと理解したうえで、この費用に予算を使うかどうかを考えてみてみましょう。

・航空券

航空券は、旅行会社、オンライン上の航空券販売業者、留学エージェント、各航空会社を通して購入できるので、だいたいの出発時期、都市が決まったら、値段の比較をしましょう。

直行便か経由便か、また、帰国日を変更できるかできないか、などでも値段が変わるので、3~12ヶ月間くらいの留学を計画している方は、この点は十分に検討しましょう。

・学校関連費用

語学学校の費用は、各学校のホームページで確認できるはずですが、たまにエージェントを通して申し込むと、入学金免除や特別割引があることもあります。

また、長期留学の方は、だいたい3ヶ月以上から授業料に長期割引が適用になります。

ただし、途中でコース変更が可能か、キャンセルができるかなどはしっかりと確認しておきましょう。

また、授業時間数によっても料金が変わりますが、ビザの条件でパートタイムは取れない場合もあるので気をつけましょう。

・滞在関連

アパート暮らしをする場合は、1人暮らしから数人のシェア、また立地やアパートの質などでも家賃は大幅に変わります。

費用を抑えるには、あくまでも留学中だけなので、アパートに贅沢を求めず、またしっかり自炊ができるようにしておくことです。

ホームステイは高いと思われがちですが、3食付きで英語環境なので、一概にどちらがお得とは言えません。

留学費用の見積もり

見積もり

上記で説明した通り、留学費用の項目を理解したうえでエージェントに見積もりを依頼した場合、同じ様なプランであればさほど差額が出ないはずです。

エージェントサポート費用の違いと、あとは全く同じ学校の授業料でも、実際の支払いが円建ての場合に、その為替レートに違いがでてきます。

どのようなレートを使用しているのかは確認しましょう。

では、実際には留学費用はどのくらい掛かるものなのか、それが一番知りたいところです。

上記でお話した点をしっかりと理解したうえで、一般的な予算ではなく、自分が検討しているプランの場合にどのくらい掛かるのか、具体的な条件を書き出していき見積もりを作ってみましょう。

例を参考に表を作成してみてください。

出発時期 : 2016年9月~2016年12月

留学期間 : 3ヶ月

留学先 : アメリカ,サンフランシスコ

語学学校 : Embassy English

コース内容: 一般英語,フルタイム(学生ビザ要)

滞在 : ホームステイ,個室,2食付き

 

 

あなたの留学

①航空券

11万円

 

②海外旅行傷害保険

4万円

③ビザ関連

5万円

④学校関連費用

48万円

⑤滞在関連費用

45万円

⑥現地生活費(お小遣い)

10万円

⑧その他

合計

約123万円

 

※参考例は語学学校の種類や滞在条件、為替等で大きく異なるため、あくまでも目安の料金のです。

まとめ

貴重な時間と貯金を使っての留学ですので、留学を成功させるためにも、いかに予算を上手に使うかはとても大事な留学計画の1つです。

見積もりを作成するのは、自分だけでは難しいので、エージェントや留学経験者の力も借りてやってみましょう。

大事なことは、その見積もり内容をしっかりと把握し、余計な費用が掛かってないか、予算オーバーの場合、どこが削れるかなどを考えられる力です。

また、1つの見積もりだけで納得せずに、同じ留学プランでもいくつかのエージェントで見積もりをしてもらい比較することも大事です。