異国に一人で飛び込んで行く留学経験では、挫折を感じることは少なくありません。

うまくなじめず、友達ができなかった、 文化を理解しあえなかったなどがあげられるでしょう。

わたし自身初めての留学で最初の数ヶ月、そして6ヶ月目を過ぎるまでは、何をどうすればいいのかわからない。

私はどうすればいいの?どうやってこれから先、数ヶ月も暮らせばいいの?何を頑張って生きて行けばいいの?一切の自信を失った瞬間がやってきました。

それは人生で、初めての大きな挫折と言っても過言ではありませんでした。

その中で1年のビザが切れる頃にはビザの延長、そしてさらには別の国への渡航を決めるまでに、海外生活を楽しめる余裕ができるまでになりました。

こうやって、その留学期間で自分がどのようにその状況を克服し、 帰国までの間に充実させた時間に出来る人も多くいます。

今回は留学を体験した人の多くがぶつかる挫折の壁と克服のきっかけをご紹介します。

挫折しないかすでに不安になっているあなたに少しでも、克服のヒントになればと思います。

1、挫折するのは留学のイメージとのギャップ

ビーチでジャンプをする若者

『親に行けと言われて来たため、やる気があまりなく毎日遊んでしまって、授業についていけなくなり、更には勉強が嫌になる。最終的には不登校となり、最終的に帰国してしまう。』

このパターンはそもそも自分の意思が最初から備わっていないため、挫折の方向に行き、解決できようもない例です。

留学の費用を自分で負担していない場合はなおさら、自分へのリスクもなかったわけですし、諦めることが簡単にできてしまいます。

でもそうでなく、自分の意思で留学を決め、ある程度の期間、海外生活をするという覚悟を決めてきた人は、壁にぶち当たった時に、なんとかしようと、克服に持っていけると思います。

留学で成功する方法なんてものを、気になっている人がいるかもしれない。

何が成功かは人それぞれだと思うので、はっきりは言えませんが、自分が納得いくものにする為に必要なのは『覚悟』だと思います。

強い覚悟は一歩踏み出す時に大きな力を発揮します。

時には、プレッシャーと言う形で自分を追いつめてしまうかもしれもしれないけど、それで良いんじゃないかとわたしは思います。

覚悟を持って臨み、挫けそうになって、それでも、覚悟があれば頑張れるものです。

まず、とにかく最初に多くの留学生が感じていくものは、思い描いていた通りじゃなかった、という想像と現実のギャップにより、覚悟を決めてきたけど、挫折するかも。。という不安になることです。

わたし自身もそうでしたし、事前に持っていたイメージと目の前にある現実は異なるものが多かったです。

それは、ホームステイ先や学校、そして自分自身の中と言ったあらゆるところにギャップがありました。

友達がすぐできると思っていたし、ホストファミリーともワイワイ楽しくやっている自分を想像していたし、英語も楽しく学べると思っていました。

海外で、ずっと楽しい日々が来るだろうなんて期待しすぎていたんですね。

日本にいた頃はあまり気づかなかった自分のシャイな面や、表現力の乏しさに気づいてしまったわけです。

それでも数ヶ月、1日1日過ごすことで、語学力にしても、コミュニケーション能力にしたって日々の努力が積み重なって、いつの間にか違う自分になっていると気付きます。

いきなり自分を変えられるとは思わないで、そのままの自分を留学生活の環境にどうフィットさせていくか焦らないことは必須です。

2、自立はしたいけど孤独に耐えられない

体育座りで孤独な女性

『海外という未知の場所で、自分一人で生きていく力を身に着けなければならない。誰にも頼らずに生きる力を手に入れなければならない。』

そう意気込んで海外に渡航する人も少なくないでしょう。

ですが、本当の自立というのはおそらく、孤独に耐え忍ぶということではなくて、他人を心から信頼できるようになることだと思います。

他人を切り離して自立するのは間違っていると思います。

海外に住んでいると、ふっと孤独を感じてどうしようもなく寂しくなる事があります。

ワーキングホリデーや留学中だと、折角仲良くなった友達が帰国してしまったり、ふと家で一人でいる時間を寂しく感じたり、数ヶ月通った学校が終わり、『あれ、次何しようかな。。』と急に目的を見失って不安になったり。

そんな風に孤独を感じた時は、どうしたらいいんでしょうか。

やっぱり自分で努力するしかありません。

英語を学びたいから日本人とつるまないようにしていくのは良い考えだと思いますが、まだ語学を向上中のうちは、何かをするのに日本人同士の情報交換は大切です。

日本人グループにどっぷりはまってしまうのはNGだと思いますが、息抜きとして日本人と交流をしてみてください。

それで少しはホームシックは和らぐと思います。

また基本的に海外では、黙っていては誰も助けてくれないけれど、声を出してヘルプを求めれば必ず対処してくれる文化があります。

『誰も誘ってくれないし。』『みんな楽しそうでいいなぁ。』と見ているだけでは始まりません。

自分から誘ってもらえるように、積極的に声かけをする事がとても大切です。

『楽しそうだね、わたしも参加したいな』『何か楽しそうなイベントがあったら声かけてね』そう伝えれば、きっと相手も応えてくれます。

待ってるだけじゃダメなんですよね。

そして、自分が好きなこと、興味のあることを探してみてください。

共通の趣味や目的から言葉の壁を越えた友人ができるケースが最も多いのですし、また、当然ながら好きな活動をすることはストレス解消にもなります。

自分が好きな事なら、スポーツやカフェ巡りだっていいですし、近所への散歩だっていいです。

とにかく何だっていいんです。

好きな事なんて特にない、そう思うなら、この機会に、自分と向き合って、自分が何が好きか考えてみましょう。

以前からちょっと興味のあった事、自分が得意なこと、色々考えてみてください。

ちょっとのことで気持ちは前向きになり、孤独感は和らげられるでしょう。

3、語学が思っていたように伸びない

異文化コミュニケーション

『語学留学で海外へやってきたけど、日本人同士の恋愛や友人関係にどっぷりつかってしまい、外国人との接触がほとんどない。結果、語学がさっぱり伸びない。』

日本人のグループに入ってしまって、結局日本と変わらない環境のまま、留学の最初から最後まで過ごしてしまう、で、語学はさっぱり身につかなかった。

という失敗パターンは本当によくあります。

これは注意してください。

自分の意思で環境は変えられるはずです。

いろんな意見がありますが、日本人と全く接触するなというわけではなくて、バランスが必要だと思っています。

もし、語学のために努力してあまり日本人と常につるまないようにしていても、思ったように語学が伸びなくて苦しむことは考えられます。

例えば、ネイティブ同士で話されると会話についていけず悔しい思いをしたり、仲良しの友達が別の友達と英語で楽しく会話しているのをみると焦ってしまったり、もっと英語を上達させたいと思っているのに、授業の発表などでは緊張してしまい、英語がスムーズに話せず、恥をかいてしまう、英語での雑談に入っていくのもなかなか難しい。。。こういった状況は誰でも陥りやすいです。

出来なくて当たり前だということを忘れないようにしてください。

他の留学生やネイティブの友達ができ、英語を話す場面に顔を出すようにすると、当然ですが自分より流暢な人はいくらでもいます。

友達と切磋琢磨して向上し合えるのは理想ですが、他人と比べてしまい劣等感を感じるのは一番よくありません。

元々スタートもバックグラウンドも違う様々な人の中で、自分を比べてしまうことはあまり意味がありません。

英語力で不利な時は、相手は外人だもん、仕方ない、と、一旦心で呟いて肩の力を抜いてました。

一旦自分を出来ない劣等感から解放してから、でも出来るかもよ?もうちょっとやってみますか?他の人も出来るなら私だけが出来ない訳が無いよね?と自分に言い聞かせて、次は自分を信じて挑戦していました。

会話の相手についていけないことがあっても、いつかは追いつく、という考え方をすることが大事だと思います。

4、モチベーションが続かない

女子大生のポートレート

『英語の勉強も進み、会話もそれなりにこなしているけれど、伸びている実感がない。モチベーションが下がってしまってこのまま続けれるかな。。』

留学中、こんなことを感じ始める時期がかならずやってきます。

その時は要注意で、そこで諦めたりやめてしまう人が多いんですね。

まず、モチベーションとは上がり下がりするもの、という大前提の認識が、まずは必要です。

何かのきっかけでグンとあがり、何かの拍子にガクンと下がってしまう。

なにがきっかけかなんて予測不能で、そこを頼りにはできないのです。

下がったときには、どんどん強迫観念と自己嫌悪が始まり、言い訳という自己防衛でさらにやらなくなってしまいます。

ここさえ乗り切れば、確実に『英語ができ、海外生活を楽しむ』というところに一気に近づけるのに、その一歩手前で止まってしまうのです。

自分自身のモチベーションとの付き合い方と、そしてモチベーションに左右されない習慣化を手に入れなければなりません。

習慣化は、誰かに必ず自分から英語で挨拶するとか、会話のきっかけを作るとか、初めは簡単なことからでいいです。

習慣の力は偉大です。

モチベーションに左右されない最強の武器、それこそが習慣だからです。

習慣は挫折を寄せつかないヒントです。

語学を学ぶことは、急に成長するということはあまり期待できません。

やはり一定の期間、何度も練習して、さらに失敗もしながら伸びていくプロセスが欠かせないのです。

その過程を楽しめること、そしてまずはなによりその過程を続けられることが、とても大事になってくるのです。

『人はできなかったことは覚えているけど、できるようになったことを忘れてしまうもの』

つまり、もう乗り越えた壁のことをいちいち覚えていないんですね。

それでいて、つまづいた時の記憶ばかりが残ってしまう。

同じだけ失敗をしたり、恥ずかしい思いをしてるのに、その経験をプラスに捉えて成長をやめない人と、そこで、それをネガティブに捉えてしまって諦めてしまう人で差が出てきます。

感じなくても成長は必ずしているものです。

留学生同士、友達と励ましあって成長したいですよね。

ですから、ポジティブに乗り越えるマインドを持って、留学生活に挑んで欲しいと思います。

まとめ

新しい環境というのは、誰しも最初は居心地が悪く感じるものです。

留学生活も楽しいばかりではないと思います。

これから留学をする人に伝えたいのは、何でも経験してきてください、ということです。

楽しい事も、辛い事も、その1つ1つが大きな財産になるはずです。

また、辛いかもしれないけど、そんな経験が人を成長させることができるからです。

神様は克服出来ない障害は与えないらしいです。

きっと乗り越えられる!と信じて、その壁が崩れ落ちる瞬間を迎えられるよう、ぜひ気負いすぎずに、楽しみながら留学生活を頑張っていきましょう。

きっと、遥か向こうに、まだ見ぬ新しい次の壁が待っていることでしょう。

そして、確かな歩みで成長し、挫折することを恐れずに多くのことにチャレンジしてください。