カナダで生活をするために必要な生活費。
ワーキングホリデーでは1年間という長い間の生活ですから、そのために必要な金額も大きくなります。
そのため、それらの資金をすべて自分で持ち込むというのは危険です。
つまり、ワーキングホリデーをするうえでは海外送金は避けて通れません。
また、生活費だけではなく語学学校の授業料も海外送金で支払うのが一般的です。
ただ海外送金が初めてという方は、どこから手を付けていいかわかりません。
私もそのうちの一人でした。
そこで、このページではその海外送金について説明していきたいと思います。
海外送金って何?
海外送金とはその名の通り、海外にお金を送ること。
日本国内であれば銀行から銀行にお金を振り込めるのと同じように、日本の銀行から海外の銀行に送金することを海外送金と言います。
カナダのワーキングホリデーで海外送金が必要になる場面は、主に以下の2通りです。
1.語学学校などの授業料の支払い
2.海外での生活費の送金のため
それでは次から海外送金にかかるコスト、必要な準備について一つずつ見ていきましょう!
※留学エージェント経由で留学する場合は、授業料の送金を代行してくれるところもあるので、後は生活費だけという人はデビットカードで過ごすのも1つの手です。
とはいえある程度の現金は欲しいですよね。
デビットカードの比較は下記記事を参考にしてください。
銀行で海外送金をする場合の手数料が表示金額ではおさまらない件について
海外送金にかかる費用は銀行のウェブサイトに掲載されている「海外送金手数料」だけではなく、仲介する業者が様々な手数料を乗せているので、最終的な手数料はかなり複雑になっています。
例えば一番安いと思われる楽天銀行の海外送金手数料は750円となっていますが、海外中継銀行手数料が1,000円となっていて、最低でも1,750円かかることが確定しています。
しかも中継銀行が1つとは限らず、複数経由することもあります。
以前、海外送金をする際に中継銀行はどこですか?と電話で聞いてみたのですが、「基本的に日本は三菱UFJ銀行ですが、その先はタイミングによって中継銀行が変わるのといくつ中継されるかも現時点ではわかりません。」と銀行員に言われたことがあります。
つまり送金する日本の銀行は大体このパターンだなというのは分かっていても、タイミングによってそれが確実に行われるとは限らないので、はっきりしたことが言えないのかなという印象でした。
さらに、受け取る現行によっては、受取手数料がかかったり、円をドルにする際為替手数料がかかります。
では、円のまま送ればいいのかというと、リフティングチャージが3,000円かかるという感じになっていて、もう送ってみないと最終金額が分からないと言ったことになっています。
海外送金にかかる費用は大きく分けて以下の5通りです。
1.日本の銀行へ支払う海外送金手数料
送金を依頼した日本の銀行に支払う海外送金の手数料です。
2.中継をする銀行に支払う手数料(コルレス手数料)
送金時に中継する銀行が徴収する手数料。
3.為替手数料
通貨の交換手数料です。
4.海外の銀行が受け取る受け取り手数料
海外の銀行(受取銀行)に支払う手数料です。銀行によってバラバラですが、およそ10ドルから30ドルという手数料が多いようです。
5.リフティングチャージ
海外送金の際に両替せず、同一通貨を送金する場合に支払う手数料です。
依頼する銀行の海外送金手数料
以下に日本のおもな銀行それぞれの海外送金手数料だけを表にまとめてみました。
あくまでも日本の銀行に支払う手数料でしかも窓口を使わない場合の手数料ですので、軽い参考程度にしてください。
※(2023年4月現在)アプリ、インターネットバンキングを使った送金。電話や店頭での手続きは除く。
銀行名 |
海外送金手数料 |
三菱東京UFJ銀行 |
3,000円 |
三井住友銀行 |
3,500円 |
みずほ銀行 |
8,500円 |
SMBC信託PRESTIA |
3,500円 |
りそな銀行 |
2,000円 |
ゆうちょ銀行 |
3,000円 |
楽天銀行 |
750円 |
※海外送金の費用は、手続きの仕方(窓口orオンライン)や、送金する金額によっても微妙に異なりますので、銀行で送金する場合は必ず実際の送金の際には手続き先の銀行へ確認するようにしてください。
銀行での送金は入力情報も多く面倒と感じるかも
銀行同士の国際送金にはSWIFT(スイフト)という仕組みが使われているので、SWIFTコードを入力する必要があります。
それ以外にも、国際的に制裁が行われている国への送金でないか、目的は何かなど入力する項目が多く非常に面倒な作業になります。
SWIFT(スイフト)とは?
SWIFT(スイフト)はSociety for Worldwide Interbank Financial Telecommunicationの略で国際金融取引を仲介する共同組合。
日本名は「国際銀行間通信協会」で、銀行間の安全な国際ネットワークを提供する非営利法人。
ベルギ―に本部がある。
海外送金に必要な情報
海外送金にするにあたって必要な情報は以下の通りです。
1. (送金先の)銀行名
2. 支店名
3. 銀行番号(Institution Number)
4. 支店番号(Transit Number)
5. 支店の住所
6. SWIFTコード
7. 口座名義人名
8. 口座番号
9. 受取人住所(アパート名部屋番号まで詳細に)
10.マイナンバー
11.送金の目的
授業料の支払いの際に海外送金をする場合は、これらの情報を語学学校から忘れずに聞いておきましょう。
生活費を送金する場合には、カナダで口座を作ったあと、これらの情報を銀行の窓口で聞いておき、家族などに伝えて海外送金をしてもらう方法が一般的です。
既にカナダに友達や家族など、信用できる人がいる場合には、その人の口座に一時的に送金をしても良いかもしれません。
3番の銀行番号ですが、下にカナダのおもな銀行の銀行番号をまとめました。参考にしてください。
銀行名 |
Institution Number |
Bank of Montreal |
001 |
Scotia bank |
002 |
RBC Royal Bank |
003 |
TD Canada Trust |
004 |
CIBC |
010 |
SBIレミットを使う方法
海外送金には、銀行での窓口で行うほかにも「SBIレミット」を利用する方法もあります。
SBIレミットとは、日本から世界各国のMoneyGram社の取扱店に送金をできるサービスです。
手続きはパソコンや携帯電話から行います。
送金したお金は、MoneyGram社の取扱店で受け取ることができます。
カナダでは郵便局(Canada Post)が主な取扱店になります。
この方法でのメリットは、窓口にいかずに手続きが行えることと、カナダに口座を持っていなくても送金ができるという点です。
手数料も安く、25万円以上での送金でも1980円とかなり安いのも特徴。
こちらのURLから送金時の費用をシュミレーションすることもできますので、参考にしてください。(https://www.remit.co.jp/MainCommission_Exchange.jsf)
<手続きの流れ> (インターネット送金の場合)
1. 会員登録 → オンラインで行う
2. ウェルカムパッケージの受け取り → 自宅にログインIDとパスワードが書かれた用紙が届きます。
3. 送金先情報の登録 → 会員ページにアクセスをし、海外送金に必要な情報を登録します。
4. 入金 → インターネット用送金口座に入金。
5. 送金手続き完了 → 登録したメールアドレスに、領収証とレファレンスナンバーが届きます。
6. カナダで資金の受け取り → カナダで受け取りの際にはレファレンスナンバーと身分証明書が必要ですので、忘れずに持参しましょう。
FX会社でカナダドルに交換して現受けを行う方法
少しハードルが高くなりますが、FX会社で現地通貨を購入して、現金で送金することができることをご存知でしょうか?
FXが何か分からないかたは、Googleで調べてみてください。
このように日本円を外貨に換えたあと、取引を終了して清算せずに、外貨をそのまま買い取ることを「現受け」といいます。
反対に、外貨を日本円に交換したい場合は、「現渡し」といいます。
ある程度まとまった金額でないとできない場合が多いですが、長期でかなだに行くときなどはこの方法が最もお得かもしれません。
実は、FX会社では日本円と現地通貨の交換にかかる手数料は、かなり安いです。
FXの場合交換手数料はなく、スプレッドと呼ばれるものが事実上の手数料で、例えば時間帯によってはカナダドルが0.4銭の会社が実際にあるのですが、その場合1000通貨で400銭=4円、10,000通貨で4,000銭=40円、10万通貨で40,000銭=400円です。
仮に1カナダドル100円だった場合、10,000通貨で10万円となり、スプレッドは40円です。
それ以外にかかる手数料は出金手数料1500円なので、銀行と比べてどれだけ安いか分かると思います。
FXの取引の基本は1万通貨でしたが、2022年から1000通貨での現受けを行う会社もでてきましたので、興味がある方はお問い合せいただければお教えします。
海外送金のまとめ
冒頭でお話ししたように、多額の金額を自分でカナダに持参するのは、危ないのでおすすめできません。
少し手間はかかりますが、ここに書いてあるガイドを頼りに海外送金を行っておくのが一番良いと思います。
一度送金さえしておけば、現地の銀行で残高を確認しながら生活することになるので、無駄な使いすぎを防ぐうえでも効果的だと思います。
実際の海外送金の際にこのガイドがお役に立てれば幸いです。