タックスリターンとは日本で言う確定申告と同じものです。
カナダのワーキングホリデーなどで働いた場合、税金から税金が天引きされていて、払いすぎた税金を払い戻しする事をタックスリターンと呼んでいます。
日本での確定申告も数万円返ってきますが、カナダでも数万円から10万円ほど返ってくる場合もあります。
そもそも給料から天引きされている給料の額は正しくなく、少し多めに支払われています。
面倒くさいから、英語でわからないからと言って、タックスリターンの申請をしないのはもったいないです!
返ってくるものは受け取りましょう。
このページではこのタックスリターンの申請について詳しく書いていきます。
- 申し込み時期について
- 13の必要書類
- 自分で申請する方法
- 代行申請で申請する方法
申請するのが義務ではありませんが、ワーキングホリデーで働いている人は収入が低いので、タックスリターンを申請すれば、ほとんどの場合お金が返ってきますので、申請をしましょう。
1、申し込み時期について。
まずこのタックスリターンは1月1日~12月31日まで支払った税金の中から、計算されます。
翌年の1月~2月に書類を用意し、申請をします。
毎年締め切りは4月30日と決まっていますが、 毎年4月末に申請をする人が多いため、この時期に申請すると、返金までに時間がかかります。
申請をしてから査定通知(Notice of Assessment)が届くまで、数週間から2ヶ月くらいかかりますので、自分のカナダに滞在する期間も考慮して申請をしましょう。
返金方法は二通りあり、銀行を指定し(Direct Deposit)振り込みをしてもらう方法か、この査定通知(Notice of Assessment)と一緒に小切手を郵送してもらう方法があります。
小切手の発送は日本の住所にも郵送が可能です。
まれに税金の払った額が足りず、申請をする事で逆に支払いの請求をされる事があります。
4月末までに追加分を払わないと滞納状態となり、利子が加算されていくので注意をしなければなりません。
滞納が無ければ、4月以降に申請をしても問題はありませんが、タックスリターンは3年分まとめて請求する事もでき、もしその間に滞納があれば、利子が3年分ついてくる事になりますので、なるべく毎年タックスリターンの申請をしましょう。
2、13つの必要書類。
タックスリターンの申請には集める書類があります。
申請に必要なものなので、領収書など捨てないようにしましょう。
・SINカード
ワーキングホリデーや学生ビザで働く場合、この SINカードが必要です。
ワークパーミット(WORK PERMIT)と呼ばれていて、いわゆる就労ビザです。
これはワーキングホリデービザ申請時に一緒に申請しますので、みなさん必ずもらえます。
失くさないようにしてください。
・パスポート
・T4 SLAIP(源泉徴収表)
2月までに雇い主からもらえます。
もし貰えない場合は雇い主に確認すればもらえると思います。
この書類は2段になっているので、1枚目を提出し、2枚目は保管しておきましょう。
・家賃の領収書
収入が$10,000以下の方は家賃も税金から免除されます。
家賃の支払い時に領収書を必ずもらいましょう。
領収書がないと免除されませんので注意してください。
・メトロパス(通学、通勤費)
こちらも収入が$10,000以下の方は税金が免除されますので、領収書を必ずもらいましょう。
※住んでいる街によっては免除されない場合もあります。
・学費
政府指定の公立学校(大学、短大)のみが対象です。
語学学校は含まれません。
授業料領収書を支払い時にもらいましょう。
・振込先の銀行のVOIDチェック
銀行を指定し(Direct Deposit)振り込みを希望している人のみ必要です。
・T1131
銀行振り込み希望者は記入してください。
・医療費の領収書
住んでいる街によっては、医療費も税金から免除されます。
・ T1 General(申請用紙)
1月末頃から、郵便局、政務局、ドラッグストア(CANADA POSTが入っている店舗のみ)などで配布があります。
申し込みキットとガイドと一緒に置かれてあります。
申し込みキットの中には自分に必要ない書類も入っていますので、量の多さに驚くと思いますが、全部記入しなくてもいいので安心してください。
・SHCEDUDLE 1
・FORM4281
・FORM479
FORM4281とFORM479は総称です。
BCに住んでいる場合、書類名称は『BC428』、オンタリオなら名称が『ON428』になります。
この書類は申し込みキットの中に入っています。
必要書類は学校や仕事、状況でも変わってきますので、何が必要かは仕事先などで聞いてみましょう。
これらの書類をカナダ税務局に郵送すれば終了です!!
3、自分で申請する方法。
まずカナダ税務局(CRA)のサイトに登録しましょう。
そうすると1週間ほどで、自宅にSecurity Codeが郵送されてきます。
そのCodeで税務局のサイトに登録する事で自分の、T4の情報やその他の納税関係が確認できるようになります。
それからSimpleTaxというサイトに登録する事で簡単に申請に必要な書類を教えてもらえます。
自分で申請を考えている人は登録することをお勧めします。
このサイトで指定された書類を記入するだけいいのでわかりやすいです。
T1は基本情報の入力になります。
名前や住所、そして収入を記入していきます。
オンラインでの申請も可能ですが、申請の1週間前にオンライン申請用のサイトに登録する必要があるので、前もって登録をしておきましょう。
申請は多少の英語力が必要になります。
もし職場にカナダ人の友人がいるなら、一緒に申請の手続きをすれば英語の入力も簡単にできると思います。
日本語での入力やガイドはありませんので、英語力に自信がない人は代行申請をしましょう。
4、代行申請で申請する方法。
代行申請とは、書類を記入する時間がない人や、英語が苦手な人の為に代わりに申請を代行してもらう事をいいます。
日本人が経営している会社も多くあり、日本語での対応ができるので安心です。
手数料は$30~50ほどかかりますが、時間と手間が省けます。
自分の英語力でできるのか、1度申請用紙などインターネットで検索してみてから、代行申請にするかどうか決めてもいいと思います。
以下のサイトはタックスリターンの申請を日本語で代行してくれます。
・藤井公認会計事務所:http://www.fujiicga.com/
・H&R Block Canada(英語):https://www.hrblock.ca/
・インカム・タックス・リターンお助け隊:http://www.taxtaxtax.ca/
・カナダプランナーズ(トロント):http://www.canadaplanners.net/
ここで必要な書類は、先ほどの書類と同じですので、代行申請でも領収書や・T4 SLAIP(源泉徴収表)は必要です。
自分での申請ではないので、自分の情報も伝えなくてはいけません。
・カナダ入国日(パスポートのスタンプの正式な日)
※一番最近ではなく一番古い年月日
・SIN番号とその有効期限
・2014年1月1日~12月31日までに働いた会社数
・2015年度に働いた会社数
・日本の住所(漢字)
・カナダの住所(郵便番号含む)
・カナダの連絡先電話番号
・希望の返金受取先を選ぶ
①日本の住所(小切手)
②カナダの現住所(小切手)
③カナダ国内の銀行に振込み
(※③をご希望の方は、銀行名、支店番号5桁、口座番号、英語表記の口座名義をお控えください。)
・帰国後も使う予定であるメールアドレス
・帰国予定日
などを代行事務所に伝えましょう。
事務所によっては他の情報も必要になるかもしれません。
代行申請でお金を払い申請をして、税金の足りない分を請求される事もあります。
そうなれば支払う額が多くなりますが、自分でやっても同じ額を請求されますので、代行事務所を責めないようにしましょう。
まとめ
日本でやっても難しい確定申告。
カナダでやれば3倍難しくなります。
そういう時の為に代行申請があります。
うまくいけば、$1,000の返金!もしくは足りなかった分の請求書が届くタックスリターンは、 査定通知(Notice of Assessment)が届くまで、気が抜けませんね。
また自分でやるよりも代行事務所に頼んだ方が、返金額が多かったという意見もあります。
どちらでやるにも領収書など必要になるので、きちんと保管しておきましょう。