留学する際にほとんどのかたがお世話になる留学エージェントですが、ネットで留学エージェントについて調べていると、「無料エージェント」とか、「無料留学代理店」といった、無料で留学の手配をしてくれる会社がたくさん出てきたかと思います。

会社として利益ださなければならないはずなのに無料なんていかにも怪しいですよね。

ですが、留学代理店、留学エージェントはそれでも会社として成り立つんです。

この記事では、その理由と有料と無料の違いなど詳しく解説します。

留学代理店(エージェント)は大きく分けて2種類ある

留学代理店(エージェント)は大きく分けて2種類あります。

一つは、お客様と語学学校の両方から報酬をいただく有料代理店。

二つ目は、お客様には手数料をいただかず、語学学校からのみ報酬をいただく無料代理店です。

この2つの明確な違いは、お客様から手数料を取っているか、取っていないかの違いです。

つまりお客様から手数料を取らない留学代理店が「(お客様にとっては)無料」と表記しているわけです。

留学エージェントは提携している語学学校にお客様を紹介すると、紹介料としてコミッションをもらえるので、実際はお客様から手数料をいただかなくても、カウンセリングやサポートを行っても利益がでます。

報酬は留学期間や学校によって違ってくるので、全てのお客様で利益が出るとは限りませんが、ほとんどの無料エージェントが、語学学校からの紹介料を元にサービスを提供し会社を運営しているというのが現状です。

エージェントがコミッションをもらっているのだから直接契約すればもっと安くないんじゃないの?

となると、「じゃあ語学学校を自分で探して自分で契約すればもっと安く留学できるんじゃない?」と当然考えますよね。

ですが、残念ながら留学者本人が語学学校に支払う入学金や授業料は、留学エージェントを通さずに自分で直接申し込んでも全く変わりません。

理由はいくつかあるのですが、一番大きな理由は留学エージェントが年間を通して大人数を紹介しているという実績の違いです。

語学学校も、本人が一人で契約してくれるよりも、留学エージェントと契約した方がたくさん人数を紹介してくれるので利益が出しやすく、割引きを行うことができるので留学エージェントにコミッションを支払うという形態をとっています。

仮にあなたが交渉上手で、割引をしてくれる語学学校があったとしても、その語学学校の人気度や質を疑ったほうがいいでしょう。

これが無料エージェントのからくりです。

ちなみに、エージェントを通して語学学校に申し込むと、本人が直接申し込んだ費用と全く同じなのに、エージェントの留学サポートを受けることができ、さらに外貨の送金手数料が無料になったりするので、 無料留学エージェントのお世話になる人がたくさんいるという訳です。

当社だけの留学代行0円サービスの内容とは?

とはいえ、授業料を内緒で上乗せしているような悪徳な留学代理店が存在しないとも限りませんので、各語学学校のウェブサイトで、料金表をしっかりと確認したほうがいいと思います。

有料の留学エージェントはどうして手数料をとるのか

となると、有料エージェントの何が有料なのか既にお分かりかと思いますが、有料エージェントは語学学校からのコミッション以外にもお客様から手数料を取っているので「有料」となります。

ただし、この有料という言い方は、無料でサポートを行っている無料エージェントが無料を強調するために、有料と言っているだけで、有料の留学エージェントで有料と表記している会社はあまりないかと思います。

なぜ、手数料を取るのか?という理由はエージェントによって違いますが、語学学校からの紹介料だけでは経営できなかったり、サービスの質に自信があり、有料にする価値があるなどの理由があります。

当然、ただ儲けを多くしたいという企業もあるでしょう。

  • スタッフの人数が多く経費が掛かる
  • サービスの質に自信があり有料でも価値があると考えている
  • 広告費を膨大に使っていて、紹介料だけでは足りない
  • とにかく儲けを大きくしたい
  • 現地に支店を置いていて経費が掛かる

などなど、理由を上げだすとキリがありませんが、そこには手数料を取る理由が必ずあると考え、そのエ―ジェントが提供してくれるサービスと手数料が見合っているかしっかりと確認しましょう。

無料エージェントでの落とし穴

これで無料エージェントがなぜ無料と表記しているか、なぜお客様から手数料を取らなくても会社が成り立つのかという疑問は晴れたかと思いますが、手数料が無料であっってもいくつか気を付けて欲しいことがあります。

カナダの場合はビザの申請代行料は有料というところが多い

ワーキングホリデーで人気の国と言えば、カナダとオーストラリアですが、両者には決定的な違いがいくつか存在します。

その1つが、ワーキングホリデービザの申請代行を行うのに、資格が必要か必要でないかということがあげられます。

オーストラリアはビザの申請代行に資格は必要なく、英語ができ、経験があればだれでもスムーズに行えるのでオーストラリア留学エージェントは申請料が無料の場合が多いのに対し、カナダは申請代行に資格が必要なので、その資格を持っていないエージェントは資格取得者にお金を出して代行してもらう必要があります。

もしくは、その資格を取得しなければなりません。

そのような理由から、カナダ留学エージェントの場合はサポートの手数料が無料でもビザの申請代行が有料というエージェントが少なくありません。

自分で申請する場合は関係ありませんが、代行をお願いしたいと考えている場合は気を付けて欲しいポイントです。

ちなみに、留学エージェントの事務所でパソコンを借りて教えていただきながら自分で申請するのは問題ないので、そこまでサポートしてもらえるか確認してみるのも1つの手です。

何もサポートしてくれない

「有料のエージェントと同等以上のサポートをします」と言っていたのに、エージェントを決めた途端にサービスが悪くなるというパターンも考えておかねばなりません。

自分一人で準備しても同じだったなんてことにならないよう、そのエージェントの実績などをしっかりと確認しておきましょう。

経験豊かなエージェントに情報を教えてもらうだけでも自分一人で調べるよりも、より良い留学ができるはずです。

現地でのサポートがない

無料エージェントの多くが、現地に営業所を置いていないので、カナダで困ったことが合っても日本からのサポートになってしまうことがあります。

手数料を取るエージェントでも現地サポートがない場合もあるかと思いますが、不安を取りのぞくために現地でのサポートを希望する場合は、サポートがあるのかしっかりと確認しておきましょう。

カナダにあるエージェントに頼むという選択肢もありますが、その場合は日本に営業所がないと出発前の準備段階でサポートが受けられません。

ちなみに、英語を話せるようになりたいなら現地サポートなんて頼ったらダメだという考えのエージェントもいますので、考え方が合うかどうか、自分はどうしたいかをよくよく考えてみましょう。

有料エージェントと無料エージェントどっちがいい?

ここまでの説明で、有料と無料の違いが分かったかと思いますが、結局どちらを選べばいいわけ?という疑問は消えませんよね?

これはもう、サポートの質、経験、実績などを見たうえで、有料でもその価値があるか、無料でこのレベルのサポートなら無料の方がいいか自分で判断するしかありません。

無料留学エージェントにも、有料の大手代理店にもいいところがあります。

金銭的な理由ではなく、自分に合ったエージェントを探してみましょう。