留学と言っても、語学留学やワーキングホリデ―などがありますが、正規留学と言う言葉を聞いたことがありますか?
これは海外の学校(大学やカレッジなど)で学位を取得すると言う意味ですが、英語もお金も時間もある程度必要なので留学生に必ずしも人気があるわけではありません。
しかし、英語力向上や他文化への理解、専門知識の習得という面において正規留学の右に出るものはありません。
それ故に毎年一定の需要があるのも事実です。
今回は私がカレッジ(日本の短期大学レベル)に入学した時の方法とアドバイスをみなさんにわかりやすくお伝えしたいと思います。
まずは語学学校に入学
まず正規留学をする方法はいくつかあるのですが、そのうちの一つ語学学校から正規留学する方法について説明したいと思います。
まずはローカルの語学学校に入学する必要があり、さらに大学やカレッジに入学するには語学学校のpathwayプログラムと言うものに編入する必要があります。
もちろん、そのプログラムに編入するためにはある程度の英語力が必要です。
大概の方は英語のレベルが足りませんので語学学校でレベルを上げる必要があります。
ちなみに、この語学学校に入るための英語のレベルは問われませんが、クラス分けテストの結果で英語力が低ければ当然初級レベルからスタートすることになります。
ここで語学学校選びのポイントですが、必ずカレッジや大学と提携のある語学学校にしてください。
これは語学学校のパンフレットに書いてありますのでご自身でチェツクして頂くか、または留学エージェントに聞くのもお勧めの方法です。
私個人的にお勧めの語学学校として
(1)上に書いてある通りカレッジや大学と提携している語学学校
(2)値段が安すぎない。
大学やカレッジなどのpathwayプログラムにはそのプログラムのために使わなければいけない教科書やそのプラグラムで勉強しなければいけない時間数などが決まっています。
またエッセイの書き方やプレゼンテェーションの仕方のクラスなどのカリキュラムが入っているはずです(もし入っていなければ疑った方がいいです)。
また、教えられる英語教師も誰でもいいわけではなく、経験か学歴がある程度のある英語教師になる事が多いようです。
実際私のpathwayプログラムの教師は、語学の修士号取得者で実務経験8年のプロでしたので値段も通常の語学学校のクラスに比べて高かったです。
(3)厳しいと有名な語学学校と教師がお勧め
これは良くある話ですが、同じ語学学校のpathwayプログラムでも担当する教師によって卒業するまでの難易度が異なるなんて事は良くある話です。
その時は良くてもカレッジや大学に行ってから必ず後で後悔します。
そもそも正規留学はそんなに甘くないので苦労は初めにしておきましょう。
まずは英語の習得
さて語学学校で勉強を始めたあなたですが、語学学校のpathwayプログラムに編入するためには通常早くても6か月から1年ほどかかります(ビギナーレベルから始めたと仮定します)。
まずは、あなたの英語を最低でも意思の疎通ができるレベルにまで引き上げる必要があります。
個人的にお勧めの方法ですが、とにかく常にしゃべることです。
文法の間違いなどは気にしなくていいです。
ホームスティ先のホストファミリーや学校の友達相手にしゃべり倒しましょう!!
『しゃべっても会話が続かない』と思っているあなたに、特別にもう一つお勧めの方法をお教えします。
それは“フレーズをそのまま覚える”こと。
例えばI LIKE EATING, HOW ABOUT YOU?と言うフレーズを覚えます。
そしてこれを使えば答えが返ってきますので、上の写真にある WHEN,HOW,WHO,WHY,WHAT AND WHEREを多用します。
日本でも有名な5W1Hの法則ですよね。
会話を暗記したフレーズと5W1Hでできる限り会話力を引き延ばす方法がお勧めです。
英語のレベルを上げる
語学学校に通い始めて数か月が経つと、だんだん英語にも慣れてきます。
特定の人との意思疎通なら簡単にできるようになりますし、買い物や請求書の支払いなら一人でもこなせる様になってきます。
ここまでくると留学当初のレベルとは違いますので、文法やボキャブラリーなども意識してください。
まずは文法です。
ちゃんとした順番で話せているか、文法は間違っていないかを話しながら確認していきましょう。
またボキャブラリーも少しずつ増やしていってください。
このような微妙なニュアンスの違いを克服するのもこの時期だと思います。
私のお勧めの勉強方法は、簡単な本を声に出して読むことです。
人間は声に出さないで覚えるよりも声に出したほうが断然覚えやすいと言われています。
ぜひ試してみて下さい。
学校と学科の選択
さて、英語のレベルもかなり上達し、語学学校のpathwayプログラムに編入するために必要な英語力に達したあなたですが、少し待ってください。
その語学学校のpathwayプログラムは、あなたが本当に勉強したい大学やプカレッジのプログラムに編入可能でしょうか?
語学学校によって編入できるカレッジや大学、またはプログラムが異なる事がよくあります。
つまり、語学学校AはABC 大学の BUSINESS COURSEには編入できないが、語学学校Bは可能と言う事はよくある事ですので、間違えないようにしてください。
さらに、もしあなたがカレッジを通して4年制の大学に進学したいという希望がある場合は、プログラムによっては大学に編入できるものもありますので、慎重に選んでください。
また移民が目的の方は、カレッジ卒業後すぐに仕事をしたほうが、エクスプレスエントリーでは楽になりますので、将来自分はどうなりたいか、をよく考えて決める必要がありますね。
(一般的にカレッジよりも4年制大学卒の方が学歴が高いと言われています。そのため、技能系移民を希望する場合には4年制大学を卒業してしまうと、よりレベルの高い職種での経験が求められます。)
pathwayプログラムの試験
pathwayプログラムの編入の試験ですが、これは語学学校により様々です。
試験をするところもありますし、ある一定のレベル(通常クラスの)に行けば自動的にpathwayプログラムに編入可能になるなど、語学学校によって異なるので事前に確認しておきましょう。
実際私の語学学校では、全部で6レベル(レベル6に近づくほど英語が喋れる)あるクラスでレベル5まで行くとpathwayプログラムに編入できる資格が得られました。
レベル5まで行けたときは本当に嬉しかったです。
クイズ
では、念願のPathwayプログラムに編入できたあなたですが、これからが試練の時です。
語学学校にいながら大学やカレッジで勉強している様なカリキュラムをこなしていかなければいけません。
期間は大体14~16週間を目安に考えてください。
先に言わせてもらえれば、カレッジや大学での試験は中間試験や期末試験だけではありません。
学科によって多少は違いますが、バリエーションが豊富な学科では小テスト(クイズ)、プレゼンテーション、エッセイ、中間試験と期末試験をこなしながら点数を稼いでいきます。
もちろん、pathwayプログラムでもそのように進められていきます。
特に、クイズは全体の1~5%と微々たるものですが、とにかく回数が多いので気を抜かずに取り組んでください。
プレゼンテーション
多くの日本人が苦手な物の一つにプレゼンテーションがあります。
人前に出ると覚えていた単語を忘れてしまう、気が動転してしまいミスが連発する、などはよくあることです。
アドバイスとして、ホームスティのホストファミリーや友達にプレゼンを見てもらう、鏡の前でシャドープレゼンテ―ションをやってみるなど、方法はいくつかありますね。
また、プレゼンが終わった後に必ずと言っていいほど“質問タイム”があります。
あなたのプレゼンテ―ションについて質問が来ますので、あらかじめ予想される質問を想定して準備しておいてください。
プレゼンテーションは、カレッジや大学での成績評価の対象として全体の10-15%程度のウェイトを占める事が多いです。
どちらかというと、大学よりもカレッジの方がプレゼンテーションの授業に力を入れている傾向が強いように思います。
エッセイ
これの得意不得意は個々によって異なるのではないでしょうか?
正直、私は割と好きなほうでした。
エッセイを書くにも色々と方法があります、単純に書けばいいと言うものではありません。
基本的にはイントロダクションからはじまり、ボディを2-3つほど書いて最後に結論に至るケースが多いですね。
そしてエッセイのスタイルですが、2つの物を比べて書くCOMPARATIVE EASSYや一般に考えられている考え方を真っ向から否定するスタイルのARGUMENTATIVE EASSYなどがあり、語学学校のpathwayプログラムではそれらの書き方を覚える必要があります。
エッセイは、成績評価の対象として全体の10-15%のウェイトを占めます。
学科によっては複数回テストがある場合もありますので、エッセイ嫌いな人には強敵ですね。
しかし、エッセイは学校を修了させるに当たって非常に重要なポイントになりますので早い段階で慣れておく必要があります。
ファイナル
あなたが苦労してきた語学学校のpathwayプログラムももう数週間でついに終わりますが、このプログラムの最後の難関がまだ残っています。
そう、期末試験です。
この期末試験は本当に強敵で、今まであなたが勉強してきたページなど、またこれまでに乗り越えてきたもの(エッセイやプレゼンテーションなどのテスト範囲)がすべて含まれますのですごい量になります。
これだけはアドバイスと言っても勉強量を増やして対応するとしか言いようがありません。
とにかく時間をとって暗記しようとするのではなく、理解する事だと思います。
私も経験したこの語学学校のpathwayプログラムですが、厳しくて有名な語学学校のプログラムにあえてトライしたので本当にきつかったです。
ファイナル試験の準備のために、三日間で睡眠時間が3時間と言うこともありました。
(語学学校のpathwayプログラムの難易度は学校によって異なります)
入学試験パス(まとめ)
難関と言われる語学学校のpathwayプログラムを見事にパスしたとしましょう、しかし、これでまだ終わりではありません。
その語学学校からpathwayプログラムの修了証明証がカレッジや大学に送られ、そしてほどなくして入学許可書があなたの家に送られてきます。
その入学許可書をもってその学校に行ったあと、授業料を払い、学生カードを作り、第一セメスターの学科を決め、またカレッジや大学などでの保険の加入など、やらなければいけないことは山ほどあるので基本的に気が抜けません。
ようやくきつかった語学学校のpathwayプログラムも終了ですが、本当に難しいのはこれからです。
入学試験が難しい日本とは違い、北米の大学やカレッジは入学が比較的簡単と言われています。
ですが、それらの学校を卒業するためには猛烈に勉強する必要がありますので、最後まで覚悟を持って臨んでください。
あなたのことを心から応援しています!!