日本は昔から景気がよく、日本以外で働くメリットなど考える人は少ないと思います。
しかし、実際同じ仕事でも働く国によって働く条件や給料に大きな差があり、他の国では、仕事によって移住を考える人も多いです。
ずっと日本で働いているので、自分の貰っている給料や時間の長さなど気にした事などないかもしれませんが、日本で働く事は給料も思っているほどよくなく、働きやすい環境でもありません。
実際にワーキングホリデーや留学で、日本でしていた仕事を引き続きカナダでしたら、条件が良すぎて、帰国後同じ仕事に就けない人もいます。
このページでは、カナダ移民にも、また高収入にもつながる看護師について書いていきます。
- カナダで看護師になるには
- 看護学校に行く前に行く学校は?
- 看護学校について
- カナダでの看護師の仕事
看護師以外にも、福祉関係なども移民が取りやすい仕事です。
1、カナダで看護師になるには
カナダで看護師になるには、日本の資格は使えません。
カナダの看護資格に合格する必要があります。
しかし、日本の免許を持っている事で免除される項目もあります。
(看護師資格取得条件)
- カナダ国内の認定された看護プログラム、またはそれに値する看護プログラムを修了している事。
- 過去3年間に規定時間以上、看護師としての勤務歴があること。
- 規定の英語力があること。IELTS(リスニング 7.5 オーバーオール 7.0)
- 健康であること
- 犯罪歴がないこと
- 免許国家試験を含む各種試験に合格すること
- カナダで就労可能なビザ、もしくは永住権市民権を持っていること
看護師になるのに、まず必要になる英語力です。
まず、この英語力を身につけるだけでも、中級レベルのひとでも2年、初級の方には3年ほどかかるでしょう。
この英語力の数値は、普通のカナダの2年大学に行くのより高いですので、日本にいる間から、働きながら語学学校に通うなどして英語を勉強しないと、留学費がかなり高くなってしまします。
看護学校に必要な学費と入学するまでの専門学校に行くお金だけ貯めるのと、カナダで語学学校に2年間通うのでは、負担額がだいぶ違うでしょう。
また語学学校では、就労許可が下りないので、働くこともできません。
ワーキングホリデーをうまく利用する方法もありますが、どちらにしろ、日本で先に英語を勉強しておくことお勧めします。
資格をとるのに何年かかるかは、個人の英語力と努力次第ですし、かかる費用も語学力次第になってきます。
①基礎
語学学校にて医療英語を学べる中級レベル(TOEIC600点)になるまで勉強します。
学費:月$1200~$1500程度
ワーキングホリデーで1年間滞在した人の英語力がTOEIC500点と言われています。
目標を持って勉強すれば、3ヶ月~6ヶ月で中級レベルにはなれるでしょう。
渡航時にこの英語力があるなら、語学学校に行く必要はありませんので、次のステップの学校に入学しましょう。
②医療知識
最初の語学学校では、一般英語を習いますが、次は医療英語について学びます。
語学学校のなかには、一般英語クラスの他に、医療コースやビジネスコースなどもありますので、できたら同じ学校でどちらも受講できるようにしましょう。
学校によって違いますが、医療クラスに移行するのに、TOEIC600点程度の英語力が条件になります。
ここでは、ヘルスケア英語、医療通訳・翻訳コースを学び、看護試験を受ける為の学校に入る為の準備をします。
医療は専門用語も多いため、このようなコースで専門用語を学ばないといけません。
ヘルスケアに16週間程度で$4000~6000
医療通訳・翻訳に8週間程度で$3000~$4000必要になるでしょう。
③専門学校
専門学校では、スキルアップの向上が目的。
『Doula 認定コース』16時間 (約$1600)
『NCLEX prep』(看護試験対策)8週間 ($1200)などを受講します。
④看護学校に入学
大学、カレッジ、専門学校にて、準看護師(Registered Practical Nurse, RPN)になるためのコースを2年?3年受講する。
この場合かかる費用は、以下の通りです。
大学:4年間($60,000~$80,000)
カレッジ:2年~3年($30,000~$45,000)
専門学校:1年~2年($12,000~$24,000)
⑤看護師国家試験を含む規定の各種試験に合格
⑥卒業後に取得できるPGWP (Post Graduate Work Permit) にてRPNとして就労
⑦移民申請をする
⑧カナダでの就労経験を積みながら、正看護師 (Registered Nurse, RN) のブリッジコースを受講し、正看護師(RN)の試験に合格する
⑨正看護師(RN)になる。
このような流れで、カナダで看護師になることができます。
2、看護学校に行く前に行く学校は?
では、カナダにある看護学校に入る前に行く学校を紹介していきます。
条件となるのは、一般英語のコースと医療英語のコースがある学校ですが、そこまで見つけるのは難しくありません。
翻訳・通訳のクラスは日本人しかいないクラスになりますので、日本語の喋りすぎには注意してください。
・ENGLISH SCHOOL OF CANADA
ENGLISH SCHOOL OF CANADAはトロントにある学校で、一般英語と医療英語が学べます。
大学進学を目標とする生徒も多くモチベーションも高いです。
サイト:http://www.esc-toronto.com/(英語サイト)
・ ILSC Vancouver
ILSCはバンクーバーにある学校で、医療英語や英語資格などに特化しているクラスがあります。
・ Vancouver International College
Vancouver International Collegeは、医療関係を目指している学生も多く、インターンシップなども参加することができます。
医療英語の他にも、カレッジ進学コースなどもあり学生達が意欲を持って勉強しています。
サイト: http://www.vicenglish.com/ja/(日本語サイト)
3、看護学校について
看護学校に入学するには、英語力、また專門知識は必要です。
十分な知識と英語力が身についたら入学できる看護学校も、沢山種類があります。
勉強する場所は、大学でも、専門学校でも、カレッジでもいいので、悩みますよね。
もしも永住権が取れるなら、永住権を取ってから学校に行くことをお勧めします。
なぜなら学費が1/3ほどになるからです。
といっても看護師になる前に、永住権を取るのは簡単ではなく、カナダ人と国際結婚した人が多いと思います。
大学、カレッジ、専門学校のなかで、学費が安いのが専門学校です。
いくつか、お勧めの看護学校を紹介していきますね。
・OMNI College
OMNI Collegeはバンクーバーにある学校で、看護師の専門学校です。
実際にカナダ人の看護師希望の人も通っていますが、多くの留学生も通っています。
卒業生の95%が準看護師、正看護師として活躍しています。
留学生の多いこの学校では、看護師の勉強以外にも、発音矯正やコミュニケーション能力向上などの授業もあり、留学生も卒業後に困らない語学力を身につけることができます。
また就職サポートまでしっかりしてくれるので、学問だけに集中することができます。
看護師になる為のプログラムは、 Canadian Nursing Review Program for IENs で18ヶ月のプログラムになります。
このコースでは、看護師になるのに必要な英語力も身につけながら、看護師になる為の勉強ができます。
必要な英語力がある方には、12ヶ月のコースもあります。
Canadian Nursing Review – Advanced は、プログラム構成が2つほど少ないので、受講期間も短くなります。
ここでは、看護師になるためのトレーニングと試験に合格する為に勉強します。
どちらのコースも Canadian English Language Benchmark Assessment for Nurses (CELBAN)の合格を目標にしています。
※母国での看護師免許は必須です。
4、カナダでの看護師の仕事
カナダで看護師として働くことのメリットは沢山あります。
文頭でも言いましたが日本で働くことは、決して条件がいいとはいえません。
有給がなかなか使えなかったり、無償で残業したり、給料が低かったり・・・
働く条件以外でも、カナダは日本人留学生や移民も多く、日本人スタッフは必要にされていますし、日本の看護師の知識の高さ、技術力は世界でも通用すると言われています。
あなたの日本での経験は必ずカナダの医療現場で活躍するでしょう。
では、カナダで働くことのメリットについて書いていきます。
①高収入
カナダでは、専門職を身につけた人は給料がいいです。
看護師以外でも、車の整備士など日本では決して裕福な生活ができない仕事でもカナダでは専門職として給与がいいです。
カナダ全体の平均収入自体日本よりいいですが、看護師の場合は平均よりも多くもらえます。
日本の平均収入は400万円です。
カナダは500万程度と言われていますが、正看護師の年収は中央値より稼げる可能性が高いです。
2020年には、フルタイムまたはパートタイムのいずれかの仕事におけるすべての従業員の平均時給は31.35ドルでした。
週40時間働いたとして、週休100,320円(1ドル80円計算)、1か月401,280円,年棒4,815,360円
カナダ統計局による年齢別の総所得の分布
【カナダの准看護師の平均給与】
典型的なフルタイムの年俸は、45,000ドルから65,000ドルの範囲です。
また看護師長などのマネージメント職になれば、1000万円を超えます。
【カナダの看護師およびスーパーバイザーの平均給与】
この職業の典型的なフルタイムの年俸は、75,000ドルから95,000ドルの範囲です。
②しっかりとしたスケジュール管理
基本8時間労働ですが、看護師の場合12時間労働などのシフトももちろんあります。
8時間以上の労働には、あなたの許可が必要であり、また給料も多く支払う義務があります。
スケジュールはしっかり管理され、時間に見合った賃金が反映されます。
また休日出勤、夜勤などの特別出勤も給料は多くなります。
③永住権が取れる
カナダは移民に積極的な国で、毎年22万人~25万人の人がカナダに移住してきています。
移住といっても一生住まないといけないわけではありませんし、日本人でなくなるわけでもありません。
『カナダに住む権利をもらえる』ということで、カナダ人になったわけではありません。
この移民審査では、医療関係者は優遇されますので、簡単に永住権を取ることができます。
カナダの永住権がもらえたら、子供の学費も無料、医療費無料、また子ども手当も一人4万円ほどもらえます。
カナダに住んだら、なぜ世界中から移民が集まるのかすぐわかるでしょう。
高い生活標準は、世界中の人からの憧れです。
まとめ
今回は日本で、看護師の資格を持っている人への留学の仕方を説明しましたが、カナダの大学には、日本の資格がなくても看護師の資格がとれるコースもあります。
カナダで看護師として活躍するとこは、世界を舞台に活躍できることでもあります。
ボランティア活動などにも積極的に参加し、活躍してください。
もちろん、カナダとアメリカでは、カナダの方が学費が低いので、カナダで勉強し、アメリカで仕事を探すこともできますし、アメリカの学校に行くこともできます。
自分にあったプランをたててください!